AI COLUMN

AIで電話対応──営業時間外の問い合わせを取り逃さない仕組み

2026.05.14

AI COLUMN

「お店を閉めた夜の8時、お客様から電話があったらしい。でも誰も出られなかった」。

個人経営の飲食店、美容院、整体院、士業事務所──多くの中小規模のお店で、こうした「取り逃した電話」が日々発生しています。中には、それが新規予約の機会だった可能性もあります。

この問題に、AIが現実的な答えを出し始めています。

営業時間外も、AIが電話に出てくれる

「AI電話応答」と呼ばれるサービスが、ここ1年ほどで急速に普及しています。お客様からの電話をAIが受け取り、内容を聞いて、必要な対応を自動で行う仕組みです。

従来の自動音声応答(「ご予約は1番、お問い合わせは2番」のような機械的な案内)とは違い、最近のAI電話は人と会話するように対応できます。お客様が自由に話した内容を理解して、適切な返答や予約処理をしてくれます。

こんなお店で、こう使われています

例1:個人経営の美容院(オーナー1名)

営業中はカット中で電話に出られず、夜は予約サイトを開く時間もない。AI電話応答を導入してから、お客様が電話をかけると「ご希望の日時を教えてください」とAIが対応し、空き時間を確認して予約を確定するまでを自動化できました。月の予約数が2割増えたそうです。

例2:地域の整体院(院長+スタッフ1名)

施術中は電話に出られない時間が大半。AIが基本的な質問(営業時間、料金、駐車場の有無)に答え、予約は希望日時を聞いて折り返し連絡する形にしました。新規のお客様の取りこぼしが、ほぼゼロになりました。

例3:士業事務所(社員3名)

相続のご相談など、内容が複雑な電話が多く、最初の聞き取りに時間を取られていました。AI電話で「ご相談の概要」「お客様のお名前」「ご都合のよい折り返し時間」を先に聞いてもらうことで、面談前に準備ができるようになりました。初回対応の質が上がったとのことです。

料金は意外と現実的です

AI電話応答サービスは、月額5,000円〜30,000円ほどが相場です。電話の本数や、AIが対応できる業務範囲(予約まで完結させるか、伝言のみか)によって変わります。

個人経営のお店なら、月5,000円〜10,000円のプランで十分なケースが多いです。1ヶ月でアルバイト4時間分くらいの費用で、24時間体制の窓口を持てるようになります。

導入のはじめの一歩

AI電話応答を始めるとき、難しい工事は基本的に不要です。多くのサービスは、現在お使いの電話番号にAIを「追加」する形で運用できます。

具体的な流れは次の3ステップです。

  1. AIに話してほしい内容(挨拶、営業時間、よくある質問への答え)を10〜20件、サービスの管理画面に登録する
  2. 営業時間外や電話に出られない時に、AIに自動転送される設定にする
  3. 1〜2週間運用しながら、AIの応答内容を改善する

初日からすべて完璧にする必要はありません。実際にお客様から来た質問を見ながら、AIの答えを少しずつ追加していくのが現実的です。

気をつけたい3つのポイント

1. 「AIです」と最初に名乗らせる

お客様には、「ただいまAIが対応しています」と最初に伝える設定にしておくのが安心です。トラブル防止のためにも、誠実な運用が信頼につながります。

2. AIで対応できない内容は人にスムーズに繋ぐ

クレーム対応や、複雑な相談はAIには向きません。「人と話したい」とお客様が言ったら、すぐに人間の担当者の携帯にかけ直す仕組みを設定しておきましょう。

3. 完璧を目指さず、最初は伝言だけでも価値がある

いきなり予約完結まで自動化を目指すと、設定が大変になります。最初は「お客様のご用件と連絡先を聞いて、メールで通知してくれるだけ」でも、十分に役立ちます。慣れてから機能を広げる進め方をおすすめします。

FIRST MADEの取り組み

FIRST MADEがご提案している「FIRST INTELLIGENCE」は、電話応答だけでなく、お問い合わせメール、Web経由の予約フォーム、SNSのDMまで、お客様との接点を一括で対応できる仕組みを目指しています。

「電話だけAI、メールは人」「メールだけAI、電話は留守電」と窓口がバラバラになると、お客様の体験もバラバラになります。すべての窓口で同じ品質の対応ができることを大切にしています。

取り逃さない店、取り逃す店の差

これからの中小企業や個人店にとって、「営業時間外の問い合わせをどう扱うか」は競争力に直結する課題になります。

新規のお客様は、最初に問い合わせた店で予約を決めることが多いものです。電話が留守電だった瞬間に、もう一軒の競合店に電話されているかもしれません。AI電話応答は、こうした見えない機会損失を防ぐ仕組みとして、これから当たり前の存在になっていきます。

FIRST MADEでは、業種や規模に合わせたAI窓口の導入をご相談いただけます。「うちの業種でも使えるのか」が気になる方は、お気軽にお問い合わせください。

出典

  • 富士フイルムビジネスイノベーション「中小企業のAI活用事例」(2026年)
  • AI相談ラボ「業界別AI活用事例60選」
  • 経営デジタル「2026年最新 AIエージェント事例10選」
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