AI COLUMN

OpenAI「Workspace Agents」が登場──カスタムGPTsの時代は終わり、AIが業務に常駐する時代へ

2026.05.10

AI COLUMN

「夜中の3時にお客様から問い合わせメールが届いていても、朝出社した時にはAIがすでに返信案を作って机に置いておいてくれる」。

そんな働き方が、今年の春から現実になりはじめました。

ChatGPTに新しい機能が加わりました

2026年4月22日、AI業界で有名なChatGPTを提供するOpenAI社が、新しい機能を発表しました。「Workspace Agents(ワークスペース・エージェント)」という機能です。

これまでのChatGPTは、ご存知の通り「人が質問を打ち込むと、AIが答えてくれる」という対話型のサービスでした。新機能では、それが大きく一歩進化しました。一言でお伝えすると、「人がいなくても、AIが業務を自動でやってくれる」ようになったのです。

具体的にどんなことができるのか

抽象的な話だけだと分かりにくいので、いくつか具体例でお話しします。

例1:地方の卸売業(社員8名)

朝7時、社長が出社する前に、AIが昨日届いたメールを全件チェックします。緊急の発注、お見積り依頼、クレーム、商品問い合わせ、それぞれを分類して、Slackに「優先度の高いメール3件」「通常対応7件」と要約を流しておいてくれます。社長は朝一番にその要約を見て、本当に重要なものだけ自分で対応する。それ以外は、AIが用意してくれた返信案を確認して送信するだけ、というやり方です。

例2:地域密着型の士業事務所(社員3名)

事務所では、お客様からの相談予約をWebフォームで受け付けています。AIは、フォームの内容を読んで、過去の似た相談事例を自動で探し出し、Googleドライブに「面談前の参考資料」として保存します。担当弁護士は面談直前にその資料を見るだけで、相談内容の概要を把握できる仕組みです。

例3:個人経営の不動産仲介(社員2名)

毎週月曜の朝、AIが先週公開された地域の物件情報を集めて、お客様の希望条件と照合します。新着物件の中から、登録顧客の希望に合うものを抽出し、お客様ごとに「今週の新着物件」というメールを下書きしておきます。担当者は確認して送信するだけです。

従来のChatGPTとの違い

これまでのChatGPTでは、人が画面を開いて毎回質問を打ち込む必要がありました。新機能では、AIがクラウド上で常に動いており、決められた時間や決められたきっかけ(例:「新規メールが届いたら」「毎朝7時に」)で、勝手に動き始めます。

もう少し具体的に言うと、ChatGPTが「画面の中で対話する道具」から、「業務システムの中に住み着いて、勝手に手を動かしてくれる存在」に変わったのです。

料金と試せるタイミング

このWorkspace Agents機能は、ChatGPT Business(月額20ドル/ユーザー、約3,000円)以上のプランで使えます。法人向けの上位プランも対象です。

注目すべきは、2026年5月6日まで、追加料金なしで試せる無料期間がある点です。すでにChatGPT Businessを契約されている会社であれば、今のうちに一度動かしてみる絶好のタイミングです。

業界全体の動き

実は、ChatGPTのこの動きは単独ではありません。同じ4月後半に、Googleも、マイクロソフトも、Anthropicも、それぞれ似たような「業務に常駐するAI」の機能を発表しています。

つまり、今年の春は、業界全体が同時に「AIが対話だけでなく業務を実行する時代」へと舵を切った節目だと言えます。

中小企業の経営者として、何を考えればよいか

選択肢が一気に増えると、どれを選ぶか迷われるかと思います。判断のポイントは3つです。

1. 普段使っているシステムとの相性

マイクロソフトのWord・Excelをよく使う会社ならマイクロソフトの「Copilot」、Googleドキュメントが中心ならGoogleの新サービス、というように、すでに使っているシステムと相性のよいAIを選ぶのが現実的です。

2. 一つの業務だけでなく、流れ全体を任せられるか

「お客様からの問い合わせ受付」だけでなく、「受付 → 内容分類 → 担当者割り振り → 一次対応 → 履歴保存」という一連の流れを任せられると、効果が大きく違います。

3. 将来的にほかのAIと連携できるか

前回のコラムでお伝えした「業界共通の仕様(A2A)」に対応しているかどうかは、5年後を見据えたときに重要です。今選んだAIが将来別のサービスとつながるかどうか、その視点で選ぶことをおすすめします。

FIRST INTELLIGENCEとの違い

FIRST MADEが提供する「FIRST INTELLIGENCE」は、Claude(クロード)という別のAIをベースにしています。OpenAIのこのサービスとは、得意分野が少し異なります。

  • OpenAIのサービス:たくさんの業務アプリと幅広く連携することが得意(60以上のアプリに対応)
  • Claude系(FIRST INTELLIGENCE含む):業務の文脈を深く理解し、長文や複雑な判断が必要な業務に向いている

FIRST INTELLIGENCEがClaudeを選んでいるのは、中小企業のお客様から「単純作業だけでなく、判断を伴う業務まで任せたい」というご要望が圧倒的に多かったためです。

もちろん、両者を使い分けるのが一番賢い使い方です。「夜中のメール一次対応はOpenAIのサービス、判断の伴う業務はFIRST INTELLIGENCE」というように。

5月までに「試してみる」のが正解

無料期間が5月6日までと限られているため、ChatGPT Businessをすでに契約されている会社は、この機会に一度動かしてみることをおすすめします。実際に自社の業務に組み込んでみて、肌感覚で「どこまで使えるか」を知る経験は、何にも代えがたい財産になります。

FIRST MADEでも、AI導入のはじめの一歩のご相談を無料でお受けしています。「うちでは何ができるか分からない」段階からでも、お気軽にお問い合わせください。

出典

  • OpenAI公式「Introducing workspace agents in ChatGPT」(2026年4月22日)
  • VentureBeat「OpenAI unveils Workspace Agents」(2026年4月22日)
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