今回綴りたいと思う内容はタイトルの通り現代奴隷の現実。
実は前からずっと「書こう」と持っていて下書きまではしていた記事。
たまたまこの記事を見つけてくれた人も、ぜひ目を向けてほしい現実があります。
「ん?奴隷って昔の話なんじゃないの?」って思う人も、ちょっとこの現実にはぜひとも着目してほしい。
今なお存在する全世界4600万人の奴隷
『It’s all around us.We just don’t see it.』
私たちの周りにありふれて存在しているのに、ただ単に見えていないだけ。
こんな言葉を投げかけたのは、プレゼンタークリスティンさん。
奴隷という言葉は教科書に出てくる歴史の1ページかと殆どの人は思っている、いや普段意識することさえないのかもしれない。
僕は幸いにも、アメリカ南部のBLUESやSOULといった音楽のルーツから、この奴隷(得に黒人)の背景を調べる機会があった。
今日は日本に住んでいたらなかなかキャッチできない情報を発信できればと思う。
18ドルの借金で捕らえられた奴隷
山で働く鉱夫。彼らは小さな懐中電灯をボロボロのゴムで頭にしばり、滑りやすい木材が設置されただけの縦横1mの穴を地下50mまで潜る。埃と熱気で重苦しい空気のなか、話し声と、男たちの不快な咳の音、そして粗野な道具で石を切り出す音だけが縦穴に響く。
ガーナにはこのような違法鉱山がたくさんあり、多くの鉱夫が奴隷となり、金の採掘をしている。鉱夫のなかには親戚に売られたり、借金の肩代わりになり奴隷になる人もいるという。
鉱山によっては72時間以上も地下に潜っていなければならなかったり、作業工程で使われる水銀に汚染された水のなかに入って採掘するなど、労働者の安全はお構いなし。死と隣り合わせだ。
リサのスピーチによると、大航海時代にアフリカ大陸からアメリカ大陸に奴隷が積み出された時の奴隷の価値は、アメリカ人労働者の年収の3年分だったという。現在の貨幣価格で約5万ドル。
けれど現在の奴隷はさらに悲惨なことに18ドル程度(日本円で2千円程度)の借金で一家族が何世代にも渡って労働を強制されていることもある。
安値で取引される現代奴隷。その数は控えめに見積もってアメリカに連れてこられた当時の2倍の2700万人。
さらに悲しいことに自分が奴隷であることすら、知らない人もいる。
皮肉なことにも、この奴隷制度は世界全体で年間130億ドル以上の利益を生み出しているという。
またインドとネパールでは、埃まみれになりながら、多い時は18個ものレンガを頭の上に乗せて、焼け付く窯から数百メートル離れたトラックまで運ぶ子ども供たちがいるという。気温50℃。疲労のため彼らは物言わず黙々と1日16時間から17時間この作業を繰り返すという。彼らには休憩も食事の時間も与えられない。
リサは奴隷を駆り立てるのは商業だと訴える。奴隷が作る商品には価値があるが、商品を作る人々は使い捨てなのだ。奴隷制度は世界中どこでも違法であるが、事実、存在している。利己主義がまかり通る現代の社会では、利益さえ出せばいいと考える人たちが蔓延しているのが現実ではないだろうか。
調べたところ2016年の5月末にオーストラリアの人権団体Walk Free Foundationが発表した“2016 Global Slavery Index”という報告書によると、なんと現在167カ国で4580万人にも及ぶ現代奴隷が
存在しているということ。
2012年は2700万人。
2014年は3580万人。
2016年は4580万人。
増えている、異様な速さで。
これが現実。
奴隷と切り離せない私たちの暮らし
経済大国である日本は、世界でも上位の消費を誇る。グローバル化や自由貿易が進み、家のなかを見渡しただけでも、輸入品に囲まれている私たちの暮らし。消費者と生産者の間には大きなギャップが存在し、お互いの顔を見ることができない。そうなると買う時になかなか生産環境まで考えることは難しく、知らず識らずのうちに生産過程に奴隷が使われている商品を購入していることは十分にありえること。
リサはインドでテキスタイルを作っている繊維業者を訪れた。
その村では家族全員が絹取引で奴隷扱いされていた。父親の手は黒く染まっている。そして息子の手は青と赤に染まっていた。彼らは大きな樽で染料をかき混ぜ、絹を液体の中に肘の深さまで沈める。体に染み付いた染料は有毒だ。リサ・ クリスティンの現代奴隷のスピーチは、私たち一人ひとりの心に訴えかける。
「私に一体何ができるのだろう?」と。
私たちがその奴隷と自分の暮らしを結びつけて考えることができなければ、世界中から奴隷の数が減ることはないだろう。
現代の資本主義社会の、便利で快適なものが世界中から安値に手に入るものの、その水面下ではこのような奴隷問題が後を絶たない。
日本に住んでいると見えてこない、現代に起こっている嘘みたいな現実があります。
もしこの記事に関心を持ってくださった方は下記の動画をチェックしてみてほしい。
※右下の字幕からJapaneseに設定してご覧ください
この記事を書いた人
- 1985.11.09 滋賀⇄東京⇄滋賀
最近気になるのはChatGPT OpenAi関連… 生成Aiにはどう頑張っても勝てないのでもう考えることを辞めましたw
▪趣味:旅行 ギター 読書 キャンプ 釣りとか…
7年前に始めたBLOGも600記事を超えました。
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