パタヤ・ネオンの海を歩いた夜、鍋の湯気が止まらなかった。

2026.01.20

タイには何度も来ていました。バンコクの喧騒も、チェンマイの静けさも、それなりに知っているつもりでした。 でも、パタヤは初めてでした。

バンコクでの年越しを終えて、車で南東へ走ること約2時間。高速を降りてしばらくすると、空気が変わりました。都会の密度が薄まって、海の気配が混じり始める。

窓を開けると、湿った風が入ってきました。 ホテルにチェックインして、まず高層階からパタヤ湾を見下ろしました。三日月型の湾に沿って、ビルが立ち並んでいる。

その向こうに海が広がっていて、船がいくつも浮かんでいる。

バンコクの都会的な景色とは違う、リゾートタウン特有の開放感がありました。 タイに何度来ていても、知らない場所はまだまだある。そんな当たり前のことを、パタヤに着いた瞬間に思いました。

高台からの夕陽

初日の夕方、高台にあるルーフトップバーに連れて行ってもらいました。 パタヤ湾が一望できるテラス席。仲間たちとソファに座って、カクテルを片手に景色を眺める。

オレンジ色の太陽が、街のビル群の向こうにゆっくりと沈んでいく。空がオレンジからピンクに、ピンクから紫に変わっていく。その色の移り変わりが、パタヤ湾の水面にも映っていました。

インドで見た朝焼け、バンコクのチャオプラヤ川の花火、そしてパタヤの夕陽。この旅は、光の記憶で満たされています。

日が完全に沈むと、街にネオンの光が灯り始めました。パタヤの夜が始まります。

ネオンの洪水

パタヤの夜は、想像以上でした。

ウォーキングストリートに足を踏み入れた瞬間、ネオンの光に飲み込まれました。

赤、青、ピンク、緑。通りの両側にびっしりと並んだ店の看板が、すべて光っている。SEA ZONEと書かれたシーフードレストランの巨大なネオンサイン。

その隣にはまた別の店の看板。さらにその隣にも。視界のすべてが光で埋め尽くされていました。 人の波もすごかった。世界中から来た観光客が、通りを埋め尽くしている。肩がぶつかるほどの密度の中を、みんなが笑いながら歩いている。

バンコクのカオサンロードともまた違う、パタヤ独特のエネルギーがありました。 ビーチ沿いを歩くと、PATTAYAの文字がイルミネーションで光っていました。

椰子の木のシルエットの向こうに浮かぶその文字を見た時、自分が初めての街にいることを実感しました。

タイ鍋の衝撃

パタヤで最も心に残った食の体験は、タイの鍋料理でした。

正直に言うと、タイで鍋を食べるというイメージがありませんでした。タイ料理といえばパッタイやグリーンカレー、トムヤムクンのスープ。でも、パタヤの食堂で出てきたのは、目の前でぐつぐつと煮える鍋でした。

銀色の鍋の中に、白濁したスープがたっぷり入っている。そこに海老を投入する。ニンニクとパクチーが添えられた生の海老が、スープの中でみるみる色を変えていく。レモングラスの香りが立ち上って、唐辛子の辛味とココナッツミルクのまろやかさが混ざり合う。

一口食べて、声が出ました。 こんなにうまいものがあるのかと。辛いのに優しい。熱いのに止まらない。スープを飲んで、具を食べて、またスープを飲む。ずっと食べていられる。

テーブルの上には、鍋の他にもホタテのニンニク焼き、空芯菜の炒め物、カレー、白いご飯が並んでいて、全部が◎

空芯菜の炒め物は、赤い唐辛子がぴりっと効いていて、ニンニクの風味が鍋のスープと合う。ホタテはガーリックチップがたっぷり乗っていて、これだけでビールが何杯も進む。

カレーはバジルの葉が香る濃厚なもので、ご飯にかけると止まらなくなりました。

バンコクで食べたカオマンガイやサテとは、また全然違う味の世界。同じタイなのに、パタヤにはパタヤの味がある。インドで北と南の食の違いに驚いたばかりでしたが、タイもまた、場所によって食文化が変わるのだと知りました。

夜の食卓

別の夜にも、食堂に足を運びました。 テーブルの上に、木の器に盛られた貝が並んでいました。赤貝のような貝が山盛りになっていて、横にはビーフンとハーブの盛り合わせ。バジル、ミント、パクチー。新鮮なハーブを手でちぎって、貝と一緒に口に運ぶ。

潮の香りとハーブの爽やかさが混ざって、これもまた初めての味でした。 通りでは豚の丸焼きが炭火の上でゆっくりと回っていました。皮がパリパリに焼けて、飴色に光っている。炭の赤い光に照らされたその姿は、料理というより一つのアートのようでした。

鍋をもう一回食べました。今度は具材を変えて、違うスープで。何度食べても飽きない。むしろ、食べるたびに新しい発見がある。一緒にいた仲間と「これ、ずっと食べていられるよね」と笑い合いました。

プールサイドの午後

食べてばかりではありません。 ホテルのプールサイドで、午後の時間を過ごしました。黄色い日除けの下、ストライプのビーチチェアに横になる。プールの水面がキラキラと光っている。世界各国から来た旅行者たちが、それぞれの時間を楽しんでいる。

インドのNATCONから始まった年末年始の旅も、気づけば後半に入っていました。デリーの混沌、チェンナイの熱量、バンコクの花火。そしてパタヤの開放感。一つの旅の中で、これだけ違う空気を吸えることが、海外旅行の醍醐味なのだと思います。

ビーチ沿いのカフェに移動して、夕陽を待ちました。椰子の木の間から、オレンジ色の太陽が海に沈んでいく。その光を浴びながら、何も考えずにただ座っている時間。インドでは常に何かを感じ、何かを考えていました。パタヤでは、何も考えない贅沢がありました。

ロティとチョコレート

夜のビーチ沿いを歩いていると、屋台からバターの香りが漂ってきました。 バナナロティ。薄い生地を鉄板の上で焼いて、バナナを包んで、チョコレートソースをかける。容器に入ったそれを、竹串で刺して食べる。外はカリカリ、中はもちもち。

チョコレートの甘さとバナナの香りが口の中で溶け合う。 パナマハットを被って、椰子の木が揺れる夜の海辺で、甘いロティを食べている。

数日前まではインドでスパイスの嵐の中にいた自分が、今はタイのビーチでデザートを食べている。

旅は、こういう小さな場面の積み重ねでできているのだと思います。

パタヤという街

パタヤに来る前、この街のイメージは「リゾート」と「ナイトライフ」の二つでした。 実際にその通りではあります。昼はビーチとプール、夜はネオンとシーフード。

でも数日過ごしてみると、それだけではない奥行きを感じました。 ビーチで夕陽を眺めている老夫婦。屋台でロティを焼いている職人の手つき。ウォーキングストリートの喧騒の中で、黙々と料理を作り続ける食堂のおばちゃん。観光客が見ている景色の裏側に、この街で暮らす人たちの日常がある。 タイには何度も来ているのに、パタヤに来たことがなかった。

来てみたら、こんなにも豊かな街だった。知っているつもりの国にも、まだ知らない場所がある。それは、インドで感じたことと同じでした。

明日は寺院を巡ります。

パタヤにも、歴史と信仰の場所がある。リゾートタウンの別の顔を、見に行きます。

この記事を書いた人

TAKASHI YAMANAKA
TAKASHI YAMANAKA代表取締役
1985.11.09 滋賀⇄東京⇄滋賀
▪趣味:旅行 ギター 読書 キャンプ 釣りとか…
10年前に始めたBLOGも800記事を超えました。
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CEO

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