毛並みが違う。

2022.03.22

「高級車を買う」「愛人を作る」一般的に「成功者」の約80%以上が行うこの行動。

僕は先日そんな会話になった時にものすごい違和感を覚えた。

なぜならこの系統の考え方というのは僕が20くらいの頃から「ダサい」と思っていた生き方だったからだ。正直、こうはなりたくない。ってくらい嫌悪感を抱いていた。

無駄に高すぎる、誰も知るわかりやすいハイブランドに身を包み、高級外車に乗る。

誰が見ても俗に言う「格好いい」と思うようなことを、僕は「ダサい」とレッテルを当時から貼っていた。当時の僕の周りの友達も間違いなく「ダサい」と言った風潮があった。

そもそも、その「格好いい」と思う衝動自体が、世の中にある虚構というものに支配されて成り立っているからであると考えてる。

金持ち=高級車という相対的な判断で世の中を見ていると、本来の個が持っている個性がそぐわれたりする。

そして、金持ち=高級車というそのマインド自体が実際のところ、自分以外の大衆によって作られたものだからである。つまりこれは相対的に見られることが多い。

〇〇よりも〇〇のほうがいい車を乗っている。という田舎に住んでれば誰もが聞くこのセリフ。

都会ではこれが、住んでいるマンションのスケールの大小などに置き換えられる。

それを人はお金を持っているバロメーターであり、「評価」だという。

ところが、当時の僕からすると、そんな誰が見ても「ハイブランド」とわかる服や「高級車」に乗ることが全く「COOOL」と思わなかった。

それよりも、誰も知らない(伝わらない)ような、自分だけが持っている「こだわり」こそが数値化できない絶対的価値だということを薄々感じていたからに他ならない。

そんなことを口にすると、成功のような体験をした人ほどをこんな事を言う。

「お金が無いから妬みでしょ?」と。

残念ながらそれは違う。

単身東京に居ていた僕は、20歳から一着レザーJKTに30万円や、100%リサイクルカシミアで仕立てられたジャージ30万円程度(近年ではあのレッド・ホット・チリ・ペッパーも着用)も当時から何着も買っていた。

コレクションしていく喜び。というやつを僕は確かに感じていた。今思うとこのアパレルに費やした金額は年間で有に400万は超えていたと思う。

20歳でだ。笑

もちろん、親が商売をやっていたわけでもない僕は、全て自分で稼ぎ自己資金でやりくりしてた。

それから10年以上たち、久しぶりにまたコレクションし始めた時、そんな喜びは、「大金があれば一瞬で総取りできる」という現実にぶち当たった。

それに気付いてしまった時、頭に巡った最初の感情は、なんとも「バカらしい」だった。

もちろんカシミアジャージは素晴らしいアイテムであるし、決してディスったりしているわけではない。
何が「バカらしい」かというと、その収集したり所有したりという満足感に自分が溺れきっている状態が実に滑稽に感じた。

カシミアジャージ収集は、次々とコレクションしていくだけの、ただ獲得の快感を積み重ねているだけだった。

今振り返ると所有することより、また新しいものを手に入れた!!という喜びを、お金を工面し使って、それを連続させていたのだ。

直感でわかった。これらの「金」ですべて満たされるような趣味に、意味はない
そう考えたとき、自身を飾る収集の意欲が急速にしぼんだ。
事実、大事にしていた洋服たちが、途端にすごくつまらないものに見えてしまった。

じゃあ、アタナは何に対して価値を感じるの?といった時、それは、出会ったことのない音楽を聞いたり、人の対話や、触れたことのない文学、そして極めつけは、旅行という「体験」だ。

未知なる経験と体験こそが、自身をアップデートできる最良の手法だということが30代を過ぎてわかったことである。

これにこそ自身が求めている価値だと再認識した。

つまり所有力から脱却し、後に残らない「コト」への消費こそが自分自身に一番納得のいく幸福感だったということ。
感性を磨く。という目に見えて他人からすると数値化できないことこそ、最も自分にとって価値のあることだと胸を張って言える。

もちろんこれらは価値観というものが大き関わってくるものでる。人から評価されるという視点からではなく、別のベクトルつまり、自ら見出した絶対的価値というのは誰に奪われるわけでもなく、少なからず自分の中では未来永劫、自分の中で生き続けるものだ。

 

数ヶ月前にたまたま出会った地元、漫画家の方。

60歳を超えてもまだまだ自分の「やりたいこと」をなりふり構わず全力で突っ走っている人を見ると、改めて人生「お金じゃないね〜」って思う。

圧倒的に幸せそうなのだ。

と思うと、いかに世の中は虚構の塊で動いているのかがよーーくわかる。

この記事を書いた人

TAKASHI YAMANAKA
TAKASHI YAMANAKA代表取締役
1985.11.09 滋賀⇄東京⇄滋賀
最近気になるのはChatGPT OpenAi関連… 生成Aiにはどう頑張っても勝てないのでもう考えることを辞めましたw
▪趣味:旅行 ギター 読書 キャンプ 釣りとか…
7年前に始めたBLOGも600記事を超えました。
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TAKASHI YAMANAKA

CEO

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