次なる目的地カンボジアの前に訪れたタイ。
ルワンダの空の下、静かに別れを告げた後、飛行機のエンジン音が徐々に高まり、まるで新たな冒険への鼓動が高鳴るかのように感じられた。バンコクへ向かうフライトは、広大なアフリカの大地を飛び越え、アジアの熱気と喧騒が待つタイへと自分を運んでいく。
この旅で何度目の機内食だろう?と思いながら、もはや寝食が飛行機内で行われている毎日に、改めて世界を周遊しながら仕事をしているんだな。ということに再確認させられます。
飛行機の窓から見下ろす街の明かりが、どこか新しいものに見える瞬間、少しの不安と大きな期待が胸に沸き上がります。
スワンナプーム国際空港に到着した瞬間、エキゾチックな香りが鼻をくすぐり、タイ独特の湿った空気が肌に触れるのを感じました。ここから始まるバンコクの旅が、どんな驚きと発見をもたらしてくれるのか、期待に胸が高鳴ります。
人々の笑顔、喧騒、そして湿った空気が、あの頃の記憶を呼び起こしてくれる。
時間の流れとともに変わる街の姿に、旅を重ねるごとに新たな発見があることを実感しました。
カオサン通りの再会 〜夜の賑わいはそのままに〜
早速向かったのはカオサン通りです。
バンコクのカオサン通りは、夜になると一層の賑わいを見せます。かつてバックパッカーの聖地と呼ばれたこの場所は、今もなお、世界中からの旅行者で溢れています。
昼間の喧騒とは打って変わり、夜のカオサン通りは活気に満ち、色とりどりのネオンが街を彩ります。屋台の並ぶ通りに漂う香りと、様々な言語が飛び交う中、かつて自分もこの通りを歩いたことを思い出しました。
カオサン通りを歩いていると、どこからともなく聞こえてくる音楽に誘われ、足が自然とリズムを刻みます。時代とともに変わってきたものも多いですが、この通りのエネルギーだけは変わりません。多くの観光客がこの場所を訪れる理由がよくわかります。
それでも、一つ感じたのは、トゥクトゥクが街から少しずつ利用が減っているということ。あの独特な音を響かせながら走り去るトゥクトゥクは、バンコクの象徴とも言える存在でした。昔はその軽快な走りに心躍らせ、街中を駆け回りました。しかし、今ではその風景が少しずつ変わり、スマートフォン一つで呼び出せる「グラブ」の車が主流になっているのです。
便利になった反面、どこか物足りなさを感じるのは、時代が進んでも変わらない懐古的な心のせいかもしれません。
味覚の旅 〜有名店でのカニカレーとピンクのカオマンガイ〜
バンコクに来たら、グルメも大切な旅の要素です。今回、どうしても訪れてみたかったのが、有名なカニカレーの店「ソンブーン(Somboon Seafood)」です。この店は、地元の人々や観光客に絶大な人気を誇る名店で、そのカニカレーは「一度食べたら忘れられない味」と評判です。
店内に入ると、まず目に飛び込んできたのは、壁に飾られた多くの著名人たちの写真。彼らもまた、この店の味に魅了されたのでしょう。期待に胸を膨らませながら注文したカニカレーがテーブルに運ばれてきた時、そのボリュームに圧倒されました。大きなカニが豪快に盛り付けられた一皿は、まさに圧巻です。
一口食べると、口の中に広がるスパイスの香りと、カニの濃厚な味わいが見事に調和していました。この味は確かに忘れられないほどの美味しさでしたが、同時にその量が一人で食べるには多すぎるということも実感しました。一人旅の寂しさを少しだけ感じつつも、この美味しさを誰かと分かち合えたらもっと素晴らしい時間になっただろうと思わずにはいられませんでした。
次に訪れたのは、バンコクで有名なピンクのカオマンガイで知られる店「ラーン・ガイトーン・プラトゥーナム(Raan Kaithong Pratunam)」です。
シンプルな見た目とは裏腹に、鶏肉のジューシーさと、ご飯に染み込んだ特製タレの味わいは格別です。バンコクの庶民的な雰囲気が漂う店内は、どこかホッとする空間でした。
懐かしさの中で 〜マンゴーツリーでの再会〜
今回の旅で最も楽しみにしていたのが、8年ぶりに訪れた「マンゴーツリー(Mango Tree)」です。この店は、自分が初めてバンコクを訪れた時に足を運んだお気に入りのレストランで、今回の旅の計画においても外すことができませんでした。
店内に一歩足を踏み入れると、懐かしさが一気に押し寄せてきました。店内のインテリアやスタッフの温かい笑顔、そしてあの時と変わらないメニューが、8年前と同じように自分を迎えてくれたのです。料理が運ばれてくるまでの間、過去の旅の記憶が次々と蘇り、この場所が自分にとってどれだけ特別な存在であるかを再確認しました。
今回いただいたのは、豚のステーキのような料理とグリーンカレーです。豚肉は柔らかくジューシーで、グリルされた香ばしい風味が口いっぱいに広がります。
そしてグリーンカレーは、ココナッツミルクの甘さとスパイスの辛さが絶妙にバランスしており、白いご飯と一緒に食べると、その風味がさらに引き立ちます。この店の料理は、シンプルでありながらも深い味わいがあり、心から満足できるものでした。
この店で過ごす時間は、まるで時間が止まったかのような錯覚を起こさせます。時の流れを忘れ、ただ美味しい料理を楽しむことに集中できるこの場所こそが、自分にとっての「旅の原点」であると感じました。
終わりに 〜変わりゆく街と変わらない想い〜
バンコクは確かに変わりました。新しい建物が立ち並び、交通手段も進化し、街の風景も少しずつ変わっています。しかし、それと同時に変わらないものもあります。それは、自分がこの街に抱く愛着と、旅を通じて得た経験です。この街で過ごした時間や出会った人々、味わった料理、そのすべてが自分の心の中に深く刻まれています。
また、次回はバンコクの寺院を巡る予定です。寺院の静けさや歴史を感じながら、バンコクの新たな一面を探していくことでしょう。街の喧騒とは対照的に、静かな祈りの場で過ごす時間が、また違った意味での旅の醍醐味を教えてくれるに違いありません。
時折降るスコールの中、寺院の屋根に打ちつける雨音を聞きながら、過去と現在が交錯するその瞬間を楽しみにしています。バンコクでの新たな発見が、どんな感動をもたらしてくれるのか、次の旅路が今から待ち遠しいです。
この記事を書いた人
- TAKASHI YAMANAKA
- 1985.11.09 滋賀⇄東京⇄滋賀
最近気になるのはChatGPT OpenAi関連… 生成Aiにはどう頑張っても勝てないのでもう考えることを辞めましたw
▪趣味:旅行 ギター 読書 キャンプ 釣りとか…
7年前に始めたBLOGも600記事を超えました。
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