極彩色のチアパス路地を抜けて、琥珀の輝きを追いかける

2025.12.16

チアパスの朝は、メキシコシティのそれよりもずっと濃い密度で始まりました。

最初に向かったのは、スミデロ渓谷。

青いボートの舳先に座り、水面を滑るように進んでいくと、目の前には想像を絶する景色が広がっていました。

天を突くようにそびえ立つ断崖絶壁。

それは、アメリカのホースシューベンドを思わせるような圧倒的なスケールで、自然が数千万年かけて削り出した造形美に、ただただ圧倒されるばかりでした。

見上げる岩肌には力強く根を張る植物たちが生い茂り、時折、谷間を吹き抜ける涼やかな風が、自分の頬をなでていく。

渓谷を後にし、次に向かったのは歴史の息吹が残る広場です。 レンガ造りの重厚な東屋や、リボンと花々でこれでもかと飾られた華やかなガゼボ。

そこに立っているだけで、チアパスの人々がいかに自分たちの文化を愛し、彩りを大切にしているかが伝わってきます。 そして、一歩路地に入れば、そこには魔法のような景色が待っていました。

「アンブレラ・ストリート」 見上げれば、頭上を埋め尽くす無数のカラフルな傘。降り注ぐ陽光が傘を透過し、石畳の上に柔らかな色の影を落としている。歩いているだけで、心の中にまで色彩が染み込んでくるような、そんな多幸感に満ちた場所でした。

ふらりと立ち寄ったお土産屋さんでは、この土地ならではの手仕事に触れました。

棚に並ぶ、丁寧な刺繍が施された帽子たち。その一つひとつに、作り手の指先の温度が宿っている気がして、思わず手が伸びてしまいます。 そして、この地が誇る「アンバー(琥珀)」。

淡い黄金色の中に、遠い過去の記憶を閉じ込めた石。光に透かすと、まるでチアパスの太陽がそのまま結晶化したような輝きを放っていました。自分はこの石に、旅の記憶を預けるように、じっとその光を見つめていました。

笑顔が繋ぐ食卓と、喉元を通る大地の瑞々しさ

旅の醍醐味は、景色と同じくらい「人」と「食」にあります。

この日、自分を一番笑顔にしてくれたのは、青年会議所(JC)の仲間の息子さんでした。

初めて会う自分に対しても、最初からまるで親友のように接してくれて。 あの小さな手が自分の腕に触れ、無邪気な笑顔を向けてくれた瞬間、言葉の壁なんてものはどこか遠くへ吹き飛んでしまいました。

「 Let’s Play Gaming Champion 」と書かれたシャツを着て、誇らしげにピースサインを作る彼。 その瞳の奥にある真っ直ぐな好奇心に、自分もまた、純粋な子供の頃の気持ちを思い出させてもらったんです。

そして、お楽しみの郷土料理。

案内されたテラス席は、緑豊かな植物に囲まれ、吹き抜ける風が心地よい最高の空間でした。 運ばれてきたのは、目にも鮮やかな料理の数々。 中でも、あの一杯のスープには驚かされました。

深いコクのある赤いスープ。その上に、これでもかというほどたっぷりのキャベツと、薄切りにされたラディッシュが載っているんです。 「スープに生野菜?」 最初は少し意外に思いましたが、一口啜って、その完璧な調和に唸りました。

じっくりと煮込まれた肉の旨みと、ラディッシュのシャキシャキとした食感、そして大地の香りが、喉元を爽やかに通り抜けていく。 「ああ、これがチアパスの『正解』なんだな。」 身体が、この土地の栄養をぐんぐんと吸収していくような感覚。

みんなで一つのテーブルを囲み、笑い合い、トルティーヤをちぎって料理を分け合う。

贅沢なフルコースもいいけれど、自分にとっては、この「心の温度」が伝わってくる食卓こそが、何よりのご馳走でした。

チアパスの土と、水と、人の優しさが混ざり合った、忘れられない味。 自分はまた一つ、この土地の虜になってしまいました。

琥珀色の朝に響く英知と、聖なる祈りの地への序奏

チアパスでの一泊は、自分に新しい視点を与えてくれました。 翌朝、ホテルの会場に差し込む柔らかな光の中で始まった朝食会。

そこには、地域を長年支えてきたシニアのメンバーの方々が集まっていました。 テーブルには、ピンクやブルーの鮮やかなクロスが敷かれ、JCIの旗が誇らしく掲げられている。 自分がその場に立ち、挨拶をさせていただいたとき、会場を流れる空気はどこまでもあたたかく、そして深い敬意に満ちていました。

人生の大先輩たちが語る言葉の一つひとつには、教科書には載っていない「生きた知恵」が詰まっていました。 成功も、苦労も、この土地と共に歩んできた日々。 彼らの眼差しはどこまでも穏やかで、けれどその奥には、次世代へとバトンを繋ごうとする強い情熱が宿っている。

「自分は、まだまだ青いな。」 そう思わされると同時に、自分もまた、彼らのように誇りを持って歩み続けたいと、強く心に誓いました。 効率やスピードを追い求めるだけではなく、積み重ねてきた歴史と、目の前の人間を大切にすること。 この交流の時間は、自分にとって何物にも代えがたい刺激となりました。

「こうして人は、歴史を、文化を、そして想いを繋いでいくんだな。」 朝食を終える頃には、自分の中に、チアパスという土地の根っこがしっかりと張られたような気がしました。

メキシコ旅は、いよいよクライマックスへと向かいます。 チアパスの明るい色彩と、あたたかな笑顔に別れを告げ、次に向かうのは「チャムラ村」。

そこは、さらに標高の高い場所に位置し、独自の宗教観と深い霧に包まれた、聖なる場所だといいます。

この記事を書いた人

TAKASHI YAMANAKA
TAKASHI YAMANAKA代表取締役
1985.11.09 滋賀⇄東京⇄滋賀
最近気になるのはChatGPT OpenAi関連… 生成Aiにはどう頑張っても勝てないのでもう考えることを辞めましたw
▪趣味:旅行 ギター 読書 キャンプ 釣りとか…
9年前に始めたBLOGも750記事を超えました。
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TAKASHI YAMANAKA

CEO

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