それは、にわかに信じられないニュースでした。
BLOGでも何度か紹介してきたアリーサ・フランクリンが、米国現地時間8月16日(木)午前9時50分に膵臓がんにより、デトロイトの自宅にて逝去した。
追悼の意を込めて、今日は彼女の生きた軌跡を振り返りたいと思います。
ちなみに日本では、アレサという読みで呼ばれていますが正しい発音はアリーサです。
最後まで来日しなかったクイーン
アリーサ・フランクリンは、『飛行機嫌い = 移動はバス = 海外公演しない』 ことも知られています。
’67年にオーティス・レディングが飛行機事故で死亡してしまったのがきっかけで、当時のアリーサはサザン・ソウル界で オーティスと人気を二分する程に成功していた為、そのオーティスが死亡してしまった事が大きく影響しているのではないかといわれています。
僕の好きなヴァン・モリソンも飛行機嫌いで有名で、彼らのLIVEを見に行くのは、こちらから海外に出向くしか方法がなかったのですが、そのうちの一人、アリーサ・フランクリンが亡くなってしまったということは非常に残念です。
1942年3月25日、メンフィスに生まれたアリーサは、幼少時代よりゴスペル・シンガーとして成功すべく育てられた。彼女の父親は、“ミリオンダラー・ヴォイスの持ち主”として有名な人気のあった牧師クラレンス・ラヴォーン・フランクリンだった。
彼女は14歳の時に初めて、ゴスペルのアルバムをレコーディングしている。母親のバーバラ・シガーズ・フランクリンもまた、ゴスペル・シンガー。
アリーサが2歳の時に親子はデトロイトへ引っ越し、父親はニュー・ベセル・バプテスト教会で人気の説教者となった。この地でアレサは、教会の儀式や音楽にどっぷりと浸かることとなる。父親が有名人だったため、家にはエラ・フィッツジェラルドやデューク・エリントンらも訪れたという。
公民権運動の真っ只中で
父親がいる教会で歌い始め、キャリア開始直後に類稀なポップセンスを発揮し、後に公民権運動の顔となった彼女は、1960年代にはアフリカン・アメリカンの象徴というべき存在となった。
ウェクスラーが「躓くようなシンコペーション」と呼んだ彼女のアイディアに基づき、オーティス・レディングによる原曲をファンキーに生まれ変わらせた「リスペクト」は、1967年のポップスにおけるナンバーワンヒットとなったが、その影響力は音楽の世界にとどまらなかった。「肌の色や容姿を理由に不当な扱いを受けていると感じていたアフリカン・アメリカンの人々、そして世の女性たちにとって、あの曲が等身大以上の意味を持つようになるなど、彼女は考えもしなかったに違いありません」バラク・オバマは2014年にそう語った。「彼らは敬意を求めていたのです」。
16歳の時にマーティン・ルーサー・キング・ジュニアの巡回演説に同行した彼女は、彼の葬式の場でも歌声を披露している。
まだ黒人差別の残る時代、彼女は白人のラジオ視聴者にも難なく受け入れられた。彼女の歌う曲は、前途多難な恋愛をテーマにしたものが多いが、市民の解放運動を裏テーマとした曲もたびたびあった。
彼女は一人のシンガーとして、また一人の「人間」として何が「悪」なのかを戦った一人でした。
その他、女性地位向上運動にも尽力しながらも一方で、彼女は恋多き女性でもあった。
名作映画「ブルース・ブラザーズ」でもウエイトレス役として出演し、そのフィルムの中で素晴らしいソウルフルな歌声を披露してくれた。
コンサートではオバマ前大統領までも涙を流した
当時盛り上がっていた公民権運動やフェミニスト運動のアンセムとなった。
アリーサが、誰も成し遂げなかった方法でこれらふたつの世界を結びつけたのだ。「『リスペクト』は、公民権運動やフェミニスト運動と相まって世界的に大きな影響をもたらした」とウェクスラーは言う。
「露骨な淫らさと混ざりあった、尊厳に対する要請だった。行動を呼びかける歌や、愛や性をテーマにした歌は他にもある。しかし、それらをひとつに合わせた歌はなかなか見つけられないだろう」
そしてオバマ前大統領の前で(You Make Me Feel Like) A Natural Woman を熱唱のする彼女。この時の前大統領を含め、観客の興奮は絶頂で、今見ても思わわず鳥肌が立つ歌声は流石。
さすがのオバマ前大統領をこの動画では涙を流します。
特にキャロル・キングに至っては終始、興奮状態です。こんなキャロルの表情を見れるシーンも他にないと思う。
僕が大好きな、レイチャールズのナンバーを彼女は生前に残してくれていました。
“That Lucky Old Sun”
Aretha Franklin
※タップ(クリック)すると曲が流れます。
本当に数々の名曲を、ウーマンパワーを、僕たちが生きる社会に残してくれた素晴らしい女性です。
R.I.P
Aretha Franklin
この記事を書いた人
- 1985.11.09 滋賀⇄東京⇄滋賀
最近気になるのはChatGPT OpenAi関連… 生成Aiにはどう頑張っても勝てないのでもう考えることを辞めましたw
▪趣味:旅行 ギター 読書 キャンプ 釣りとか…
7年前に始めたBLOGも600記事を超えました。
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