トレインストリートの灯りとビアホイの泡。ベトナム・ハノイ、1日だけの旅

2026.01.25

マレーシアから日本への帰路、ハノイでのトランジットに20時間近くの時間がありました。

空港で待つという選択肢もありましたが、20時間もあるなら街に出ないわけにはいかない。ベトナムは何度か訪れていて、大好きな国の一つです。

 

ただ、これまで行っていたのは南部のホーチミンや中部のダナン。北部のハノイは、ずっと行ってみたかった場所でした。 荷物を預けて、市内へ向かいました。たった1日。でも、1日あれば十分です。

赤い旗の街

ハノイの旧市街に足を踏み入れた瞬間、空気が違うことに気づきました。 頭上には、ベトナムの赤い国旗がびっしりと吊り下げられている。

黄色い星が描かれた赤い旗が、夜風にはためいている。その下を、バイクが走り、人が歩き、屋台の煙が立ち上っている。 ホーチミンも賑やかですが、ハノイの賑やかさはどこか違う。

もっと重みがある。千年以上の歴史を持つ古都の空気が、路地の一本一本に染み込んでいるような感覚でした。 街を歩いていると、古い寺院の入口を見つけました。漢字で「悠久無疆」と書かれた扁額。

その奥に、祭壇が見える。ベトナムの文化には、中国の影響が色濃く残っています。でも、それをそのまま受け入れるのではなく、ベトナム独自の形に昇華している。その強さが、この国の魅力だと思います。

トレインストリート

ハノイで一番見たかった場所がありました。トレインストリート。

線路の両脇に、カフェやバーがぎっしりと並んでいる。赤い提灯が頭上に吊り下げられ、花が飾られ、テーブルと椅子が線路のすぐ横に置いてある。線路の上を人が歩いている。

子どもがポーズを取って写真を撮っている。列車が来る時間以外は、ここが一つの通りになっている。 この光景が、たまらなく好きでした。 線路という本来は立ち入れない場所が、生活の一部になっている。

カフェのお客さんが、レールの上に足を投げ出してビールを飲んでいる。
その無秩序さの中に、ハノイの人たちの逞しさと、おおらかさがある。日本では絶対にあり得ない光景。

だからこそ、旅に出る意味がある。

ビアホイと揚げ春巻き

ビアストリートに向かいました。 Hàng Buồm通り。

「LOCAL CRAFT BEER MICRO-BREWERY」の看板が光っている。BEER10というネオンサインの店の前には、人だかりができている。通り全体がビールの匂いに包まれていました。

屋台の小さなプラスチックの椅子に座りました。

眼の前には知らない人が座っている。
相席です。

言葉は通じないけれど、ビールを持ち上げて乾杯すれば、それだけで通じ合える。この感覚が、東南アジアの屋台の醍醐味です。 ビアホイを頼みました。ハノイのご当地ビール。一杯約50円。

信じられない安さです。グラスに注がれた黄金色のビールは、泡がきめ細かくて、味はとてもあっさりしている。重たさがなくて、何杯でもいける。東南アジアを旅していると、ベトナムの物価の安さは尋常ではないと感じますが、ビアホイはその象徴のような存在でした。

揚げ春巻きを頼みました。 これが、最高でした。カリッと揚がった皮の中に、ひき肉と野菜がぎっしり詰まっている。タレにつけて一口かじると、油のジューシーさとタレの酸味が口の中で混ざり合う。ビアホイとの相性が抜群で、春巻きを一つ食べてはビアホイを一口。この組み合わせが止まらない。 例によって、空芯菜の炒め物も頼んでしまいました。

タイでもマレーシアでも頼んできた空芯菜。ベトナムの空芯菜は、にんにくがシンプルに効いていて、シャキシャキの食感が残っている。ビアホイの横に置かれた空芯菜とグリーンのグラス。

青いテーブルの上のこの組み合わせが、ハノイの屋台の完成形でした。

※ちなみにこの店は僕が崇拝してやまないYouTuberのしげ旅さんおすすめのお店です。

バインミーとコーヒー

食べ歩きは続きます。 バインミー。フランスパンに似たバゲットに、肉と野菜をぎゅっと詰め込んだベトナムのサンドイッチ。

フランス統治時代の名残が、こんなにもおいしい形で残っている。パンはカリカリで、中の具材はジューシー。ソースのピリ辛さがアクセントになって、これまたビールに合う。 Highlands Coffeeにも立ち寄りました。

ベトナムを代表するコーヒーチェーン。8年前、ベトナムで最初に飲んだベトナムコーヒー。

今も変わらず大好きです。

アイスのベトナムコーヒーを一杯。練乳の甘さと、ベトナム特有の深煎りコーヒーの苦味。

この組み合わせは、何度飲んでもうまい。ベトナムのコーヒー文化は世界でも独特で、フランスの影響を受けながらも、完全に自分たちの味にしている。

ハノイの雑貨と古着

食べてばかりではありません。ハノイの旧市街には、おしゃれな雑貨屋や古着屋が点在していました。 THE TWENTY SEVEN KLUBという店

クリスマスのイルミネーションで飾られたショーウインドウの奥に、ヴィンテージの洋服がずらりと並んでいる。

店内に入ると、デニムが円形のラックにかかっていて、壁にはカラフルなTシャツやジャケットが所狭しと並んでいる。

   

チェッカー模様の床がレトロな雰囲気を出していました。 別の店では、「VOGUE STATE VOGUE」と刺繍されたジャケットが飾ってありました。ベージュの生地に、カラフルな文字とイラストが手縫いで施されている。大量生産では出せない、一点物の迫力がある。

壁に額装されたGrateful Deadのタイダイ染めTシャツを見つけた時は、思わず立ち止まりました。Tシャツを額に入れてアートとして飾る。

その感覚が好きです。 ニットのセーターやおもちゃが並ぶ雑貨屋もありました。クラフトビールの瓶が、枝にぶら下げられてオブジェになっている。ベトナムの若い世代のセンスが、こういう店に表れている。

この国は、食だけでなく、ファッションやデザインの分野でも面白いことが起きているのだと感じました。

ランタンの夜

夜が深まるにつれて、ハノイの街はさらに輝きを増していきました。

黄色いランタンが木々に吊り下げられた通り。オレンジ色の灯りが、人々の顔を柔らかく照らしている。ナイトマーケットでは、赤い提灯が連なり、観光客と地元の人たちが混じり合って歩いている。

バーが並ぶ通りに入ると、ランタンの色が変わりました。紫、オレンジ、緑。世界中から来た若者たちが、ビールを片手に笑い合っている。ライブミュージックの音が漏れてくる店もあって、中を覗くと満員の客が歌に合わせて体を揺らしていました。

ビアストリートの賑わいの中に身を置きながら、この旅の全部を思い返していました。インドのデリーの夜も、こうやって路上で見知らぬ人と隣り合って座っていた。タイのパタヤでも、マレーシアのブキビンタンでも。そして今、ハノイのプラスチックの椅子の上で、同じことをしている。

国が変わっても、屋台の前での「乾杯」は同じでした。

フォーと、帰路

翌朝、空港に戻りました。 ラウンジでフォーを食べました。ベトナム最後の一杯。澄んだスープの中に、薄切りの牛肉と米の麺。パクチーとネギが散らしてあって、ライムを絞って一口すする。

この優しい味が、旅の終わりにはぴったりでした。 飛行機が離陸して、窓の外を見ると、空がオレンジ色に染まっていました。昼と夜の境目。ブルーとオレンジのグラデーションが、地平線に沿って一本の線になっている。

上海そして、インドから始まった旅。タイ、マレーシア、ベトナム。約2週間で5つの国を巡りました。
JCIの公務、仲間との時間、一人旅の自由、そして知らない人との屋台での乾杯。

長らく続いた旅BLOGも一旦休憩。

次回からはガッツリ、世界情勢からビジネスに至るまで一年ぶり色々綴っていこうと思います。

この記事を書いた人

TAKASHI YAMANAKA
TAKASHI YAMANAKA代表取締役
1985.11.09 滋賀⇄東京⇄滋賀
▪趣味:旅行 ギター 読書 キャンプ 釣りとか…
10年前に始めたBLOGも800記事を超えました。
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この記事を書いた人

TAKASHI YAMANAKA

CEO

1985.11.09 滋賀⇄東京⇄滋賀
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