この日は朝から新宿に向かった。
新幹線という味気のない乗り物があまり好きでない僕は、夜行バスに乗り込み、ゆらりゆらり揺られ、消灯後のバス車内はすれ違う対向車のライトだけがカーテンの隙間から入っては消えてゆく。
朝の7時20分に着く予定のバスは、事故渋滞のおかげで3時間遅れの10時20分にバスタ新宿に着いた。
あぁ懐かしい、ここ最近は必ずと行っていいほどこの新宿に降り立つことが多い。
その昔、あんなに毛嫌いしていた街なのに。
いつしかホームタウンの様にさえ感じる。
駅から出ると、そこはじっとりと雨が降っていて。他にはないこの独特の空気感がいかにも「新宿」という感じだ。
一件目のアポイントは、新規のお客様。
喫茶店に入り1時間半ほどで打ち合わせは終了。その後、別の喫茶店に一人入り、コーヒーを注文して次のアポイントまでの時間を、別案件のコピーを考えながら過ごす。
いつだっか、RCサクセションのギタリスト、仲井戸CHABO麗市というアーティストを聴きだした時のことを思い出した。
彼もまたビートルズ少年で幼少期を過ごし、地元が新宿でウロウロしていた少年時代。
懐かしくもあり、新旧入り交じったこの街は、彼の目にどう映っていたのか考えたりして。
ショウウィンドウの中のFenderやGibsonといった、海外の高級ギターに憧れてガラスに頬をペタっ!とくっつけて見ていた少年時代は、どこに暮らしていようが音楽が好きな男の子が憧れるのはやはり同じで。
もう少しだけ残ったコーヒーを飲み、iPhoneからこの曲を聴きながら、なんだかとんでもなく遠い昔に帰った気分になれた。
なるほど。新宿。
音楽ってホント不思議ね。
“ホームタウン”
仲井戸CHABO麗市
※タップ(クリック)すると曲が流れます。
この記事を書いた人

- 代表取締役
- 1985.11.09 滋賀⇄東京⇄滋賀
最近気になるのはChatGPT OpenAi関連… 生成Aiにはどう頑張っても勝てないのでもう考えることを辞めましたw
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