ジャマイカのボブ・マーリー空港を飛び立ち、機体が雲の層を突き抜けると、窓の外には一面の雲海が広がっていました。

夕陽が雲に反射し、金色のグラデーションを描きながらゆっくりと沈んでいく光景は、旅が次のフェーズへと進んでいくことをそっと教えてくれるようでした。

やがて機体がマイアミへ向かう軌道に入り、眼下に街の輪郭が見え始めました。上空からのマイアミは、とても特徴的な形をしていました。

いくつもの島が規則的に並び、海が碧い線を描きながらそれらを包み込んでいく。その独特なフォルムは、地図の上では決して伝わらない、生きた都市の姿でした。

マイアミ空港でのトランジットは3時間。ラウンジの椅子に深く身体を預け、静かな時間の流れに身を委ねました。ほどよく冷えた空調と柔らかな照明が、旅の疲れを解かしてくれていました。
メキシコの夜に迎えられて──街の光と温度
マイアミを飛び立ち、再び空へ舞い上がると、地平線はもう深い黒へ沈んでいました。

メキシコに到着する頃には、街はすでに夜の気配に包まれ、灯りがきらめく広大な都市の姿が浮かび上がっていました。
初めて訪れる場所とは思えないほど、どこか懐かしさと温かさを帯びた風景でした。

空港を出ると、JCIメキシコのメンバーが笑顔で出迎えてくださいました。握手の温度が本当にあたたかく、言葉以上に歓迎の気持ちが伝わってきました。こうして異国の地でも仲間として迎えていただけることは、JCIの素晴らしさをあらためて感じる瞬間でした。

そのまま皆さんが案内してくださったのは、ローカルで人気だというタコス屋。店の前に立つと、香ばしい匂いが夜風に混じって漂ってきて、胃が静かに喜んでいるのがわかりました。

席につくと、すぐに自分の大好物であるテカテ(TECATE)を注文させていただきました。赤いラベルの缶を手にした瞬間、メキシコに来たという実感が一気に高まりました。

タコスとともに口に含むテカテのキレの良い苦みが、長い移動の疲れを流し込んでいくような感覚でした。
肉の旨味が詰まったタコスにレモンを絞り、サルサの刺激を少しだけ加えて頬張る。このシンプルさがたまらなく美味しく、気づけば何個でも食べられてしまう不思議な魔力がありました。

食後は夜の街を背景に記念撮影。初対面とは思えないほど距離が近く、笑顔が自然と溢れてしまう時間でした。

翌朝──マリオットホテルでの朝食と静かな語らい
翌朝はメキシコシティ中心部にあるマリオットホテルにて、シニアJCの皆さまとの朝食会に参加しました。窓の外から差し込む朝の光がテーブルクロスを優しく照らし、静かな高級感が漂う会場でした。

皿に盛られたオムレツはふんわりとしていて、メキシコ特有の黒豆のペーストは香りが豊かで、朝から贅沢な気分を味わえる料理が並んでいました。コーヒーの香りが辺りに広がり、それに包まれながら自然と会話が進んでいきました。

シニアJCの皆さまとの意見交換では、メキシコが抱える社会課題や、JCIメキシコのこれまでの活動、そして未来についてのお話を聞かせていただきました。それぞれの言葉から誇りと情熱が伝わり、国を越えてつながるJCIの強さを改めて感じる時間でした。

最後には全員で記念写真を撮り、温かい笑顔のままその朝を締めくくりました。
【ニューメキシコで迎えた最初の章を終えて】
マイアミ上空で見えた独特な都市の形、夜に包まれたメキシコの街の光、タコスとテカテの最高の組み合わせ、そしてJCIメキシコの皆さまの温かい歓迎。翌朝の穏やかな交流会。

それらすべてが、この旅の最初の章を優しく彩ってくれました。

そして次に向かったのが、広大な自然と文化が残るチアパス州。ここから旅はさらに深く、メキシコという国の本質へと触れていくことになります。

この記事を書いた人

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- 1985.11.09 滋賀⇄東京⇄滋賀
最近気になるのはChatGPT OpenAi関連… 生成Aiにはどう頑張っても勝てないのでもう考えることを辞めましたw
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9年前に始めたBLOGも750記事を超えました。
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