バスに揺られる「不自由」を楽しんだ翌日、もっと直接的に、この島の鼓動を感じたくなりました。
選んだ相棒は、鉄の塊と魂が宿るバイク、ハーレーダビッドソン。 ヘルメット越しに聞こえる重低音のエンジン音と、全身に叩きつけられる風。

レンタカーのエアコンの効いた車内とも、バスの窓越しに見る景色とも違う。
アスファルトの熱気、海の潮騒、そして草木の匂いが、フィルターを通さずにダイレクトに飛び込んでくる感覚。
スロットルを回し、目指すは聖地ノースショア。
オアフ島の海岸線をなぞるように、ただひたすらに北へと走らせました。
ニンニクの香りと極彩色のエビ、記憶を呼び覚ますノースショアの味
ハイウェイを抜け、ノースショアの看板が見えてくると、どこからともなく食欲を刺激する香ばしい匂いが漂ってきました。
バイクを停め、引き寄せられるように向かった先には、名物のガーリックシュリンプのトラック。 注文したのは、殻付きのエビにたっぷりのガーリックソースが絡まった一皿です。

一見すると豪快で、少し荒っぽい盛り付けに見えるかもしれません。
けれど、一口頬張れば、弾けるようなエビの食感と、強烈なニンニクのパンチ、そしてバターのコクが口の中で暴れ回る。

「やっぱり、ここで食べるこの味は格別だ。」 レストランの上品な味付けじゃない。
太陽の下、少し汚れた指先を舐めながら食べるこの野性味こそが、ノースショアの醍醐味なんだと再確認しました。

途中立ち寄ったドールプランテーションで出会った、日焼けしたキティちゃんとパイナップルのアイスも、旅の疲れを甘く癒してくれる最高のエッセンスでした。
碧い海に漂う古代の主、5年越しに叶った静かなるギフト
食事を終え、再び海沿いへ。 そこで自分を待っていたのは、予想もしない「出会い」でした。 ハワイを訪れるのは実に5年ぶり。

これまで何度もこの島に来ていたけれど、一度として会うことができなかった存在。
人だかりができている海岸へ降りていくと、波打ち際に、その姿はありました。 「ホヌ(Honu)」――ウミガメです。

悠久の時を生きる古代の主が、まるで岩のように静かに、波に揺られている。 甲羅に反射する太陽の光、ゆっくりと閉じては開く瞼。
周りには多くの人が集まり、カメラを向けていましたが、不思議とそこだけ時間が止まっているような静寂がありました。

「やっと会えたな。」 5年という月日が、この瞬間のためにあったようにさえ思える。 効率的に観光地を巡るだけでは出会えない、自然が気まぐれにくれるギフト。

ただそこに居てくれるだけで、見る者の心を浄化してしまうような圧倒的な存在感に、自分はしばらく言葉を失っていました。
山あいの煙と回転する黄金色、旅を締めくくる野生の晩餐
ノースショアを後にし、さらに北上して島を回り込み、今度は東海岸から南下していく帰り道。
日は傾きかけ、少し肌寒さを感じる山あいの道を走っていると、視界の先にもくもくと上がる白い煙が見えました。

「これは、間違いない。」 直感が告げるままにバイクを停めたのは、フリフリチキンの屋台です。

炭火の上で、串に刺された鶏たちがくるくると回りながら、黄金色の脂を滴らせている。 煙の香ばしさと、焼ける肉の匂い。それはもう、暴力的なまでの誘惑でした。

焼きあがったチキンは、皮はパリパリ、中は驚くほどジューシー。 余計な脂が落ち、炭の香りを纏った肉にかぶりつく。

シンプル極まりない料理なのに、なぜこんなにも魂を揺さぶるんだろう。
高級フレンチもいいけれど、旅に欲しくなるのは、こういう飾らない「命の味」なのかもしれません。

オアフ島をぐるりと一周。 ハーレーの振動で痺れた手が、今日一日の充実感を物語っています。 風を切り、エビを食らい、カメに出会い、チキンを噛み締める。 ただそれだけの一日が、こんなにも鮮やかで、愛おしい。

「効率化の対極にあるような、泥臭くて熱い一日。でも、これこそが『生きる』ってことなんだろうな。」
ヘルメットを脱ぎ、潮風で少しベタつく髪をかき上げながら、自分は沈みゆく夕日を見つめました。 この旅でチャージした熱量は、きっと次の仕事への、そして人生への燃料になる。

オアフ島、最高の一日をありがとう。 さて、次はこのままHAWAIIを去るのが惜しいので飛行機に乗り5年前に行けなかったオワフ島から火山でできた島「ハワイ島」へ向かいます。
この記事を書いた人

- 代表取締役
- 1985.11.09 滋賀⇄東京⇄滋賀
最近気になるのはChatGPT OpenAi関連… 生成Aiにはどう頑張っても勝てないのでもう考えることを辞めましたw
▪趣味:旅行 ギター 読書 キャンプ 釣りとか…
9年前に始めたBLOGも750記事を超えました。
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