京都の中心街・河原町、富小路通沿いの閑静な場所にたたむ懐石料理店『富小路 やま岸(とみのこうじ やまぎし)』。京料理の伝統を守りながら、茶懐石のおもてなしの精神を基本に、四季の移り変わりを五感で感じさせる料理を提供しされているミシュラン一つ星のお店です。
予約が来年いっぱいまで埋まっている。との事で僕が行かせてもらったことは奇跡に近かったと思います。
この日のメインはなんと言ってもアイキャッチにもどーんと使っている「松茸」
「朝採れのものになります。」と店主の山岸さん。
店主・山岸隆博氏は、『たん熊 北店本店』で約1年半修業後、西京漬けでも有名な『一の傳』で約10年修業を重ね、料理長としても活躍。2015年10月に独立し、『富小路 やま岸』をオープン。山岸氏は茶道裏千家講師、華道嵯峨御流華範、書道師範の資格をもつ文化人でもあり、「料理だけでなく、日本文化や設えもお客様に伝えたい」という想いから、懐石道具である杉八寸を用いたり、炊きたてのご飯を一文字に盛って提供したりするなど、道具から盛り付けまで、茶懐石の基本にのっとった設えを大切にしている。
そして、挨拶代わりにだしていただいたこちら。
炭火でサッと火を通す度に、松茸の香りが店内に立ち込める。
上に乗った一枚目の松茸を頂き、秋の兆しを食を通じて感じていると、よく見ると「雲丹」がチラリと顔を覗かせ、これから待ち構える「松茸×雲丹」という究極のハーモニーの予感を感じさせる。
雲丹とお米を松茸で巻いて頂く。
もう。言葉に出ないほどの美味だった。
店内は、築130余年の長屋を改築しており、茶室をイメージしたデザイン。入口から続く石畳は、茶室の庭である「露地」に見立てており、その道をぬけると10名がけのカウンター席に辿り着く。特別感のある非日常的な空間で頂く、プリプリの車海老。甘酒を彷彿とさせる酒粕からとったこの奥行きのある出汁には思わずため息が出てしまう。
サワラはたまり醤油をたっぷりとつけて頂く。箸を入れるとサッと分かれる身を見ただけで、どれほどの手が加わっているいるのだろう。と感じてしまう。
次の料理の準備で出されている黒毛和牛。
どんな出し方で出してくれるのかが気になって仕方がない。
そして鯖寿司。レア感を残したしっかりと厚みのある鯖に梅肉との組み合わせが最高に美味でした。
これだけでも持って帰って食べたくなるほどの感動レベル。
秋茄子の上にかかったジュレは茄子のしっとりした食感を包み込み、季節が変わった事を告げさせてくれる。
茄子と言われなければわからないほどに食材を活かしておられる。それも至極シンプルな味付けにて。流石です。
鮎料理は骨だけを丁寧に取り除き、唐揚げにしてある。(これだけでも途轍もない技を感じられる)頭もしっかり頂くことができ、鮎を余す所なく頂けた絶品だった。
明石の真鯛は柑橘系を思わせる、香りと旨味成分がしっかりろ詰まった身で、こちらもまた絶品。
毛ガニと松茸のお吸い物は、もはや「お吸い物」の次元を遥かに超えた一品へと昇華されていた。
松茸のフレッシュな香りと、毛ガニの主張がなんとも上品にまとまっていて、何杯も頂きたいほどの絶品。
先ほど出てきた黒毛和牛はすき焼き風で登場。
しかも、こちらも松茸を贅沢に使って。
和牛と松茸。日本人に生まれてほんと良かったと思える、このコンビネーション。
こだわりの温玉で頂く。がもう。。。美味すぎて。。。
最後は松茸ごはん。
釜で炊かれた究極の松茸ごはん。といっても過言ではないくらいに美味しい。
最後は抹茶と甘栗を頂く。
THE 京都のアイデンティティを堪能して〆
流石ミシュラン星を取ったお店だけあって、お店の内装や料理もさることながら、細部に至るまでこだわりをとことん感じられるお店でした。
いや〜それにしても素敵な時間でした。いつも本当ありがとうございます。
さて、次回はいつ来れるのでしょうか。笑
2年後くらいになりそうですが、今度は先輩を誘って恩返ししたいと思います。
アクセス
店名 | 富小路 やま岸 (とみのこうじやまぎし) |
---|---|
ジャンル | 懐石・会席料理 |
予約・ お問い合わせ | 075-708-7865 |
予約可否 | 完全予約制 |
住所 | |
交通手段 | 京都河原町駅から478m |
営業時間・ 定休日 | 営業時間 18:00~23:00(入店は~21:00) 日曜営業 定休日 火曜、第2・4水曜 |
この記事を書いた人
- 1985.11.09 滋賀⇄東京⇄滋賀
最近気になるのはChatGPT OpenAi関連… 生成Aiにはどう頑張っても勝てないのでもう考えることを辞めましたw
▪趣味:旅行 ギター 読書 キャンプ 釣りとか…
7年前に始めたBLOGも600記事を超えました。
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