あぁ。今年も、またあの夏やってくるのだ。
この夏が来るたびに、僕たちはまた一つ歳を取ったと感じる。去年「またね」と別れてから一年。
どこかでいつも、頑張っている人がいる。そう思いながら日々を過ごせるって、ある意味ではとても素敵なことなのかもしれない。
忘れまい。と殴り書きで書いた言葉も、今はどこへ行ってしまったかはわからない。
言葉の破片はまた次々と、自分の頭上から浮かんでは消え、また見知らぬどこかへ行ってしまう。
けれどその多くは、必ずどこかで自分の糧となり、踏みとどまっている「次の一歩」を後押ししてくれるだろう。
ここ数年夏が来る前に、思い出す言葉がある。
でも今年の夏はちょっと違った意味合いですっと心に入ってきそうだ。
僕は、寺山修司という作家が好きだ。
実際には彼が残した言葉ではないんだけど、著書「ポケットに名言を」から…
あの青い空の波の音が聞こえるあたりに
何かとんでもないおとし物を
僕はしてきてしまったらしい
透明な過去の駅で
遺失物係の前に立ったら
僕は余計に悲しくなってしまった
この言葉に出会った時、正直言って背筋に悪寒がするほど、ぞっとしたのを覚えてる。
なぜなら 、僕も経験した気がしたから。
それは保育園だった頃なのか、小学生の頃だったのかは定かでは無いんだけど、遠い昔なのか、つい数年の前の事なのかはわからない。
だけどそのいくつかの事柄は、まるで自分のためにに書かれたかのような詩だった。
決してポジティブな印象を受ける詩ではない。だけど、どこか人間味の溢れる、この言葉に好感を覚えた。
あの遠い夏に置き忘れてきた「何か」は未だ探せないままでいる。
でも、生きてる限りはまた出会えるチャンスは必ずあるだろう。
また探そうか。 電池がきれる、その時まで。
“Nowhere Man”
The Beatles
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この記事を書いた人

- 代表取締役
- 1985.11.09 滋賀⇄東京⇄滋賀
最近気になるのはChatGPT OpenAi関連… 生成Aiにはどう頑張っても勝てないのでもう考えることを辞めましたw
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9年前に始めたBLOGも750記事を超えました。
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