スリ被害から再出発へ 〜レクイエムの橋とローマの涙〜

2024.12.06

「すべての道はローマに通じる」と言われますが、試練もまたこの地に集まるのでしょうか。

ジョジョの奇妙な冒険の舞台へ

ローマ最終日。コロッセオの壮大さを胸に刻みながら、次なる目的地へと向かいました。

それは、『ジョジョの奇妙な冒険』第五部でシルバー・チャリオッツ・レクイエムとの決戦の舞台となったポンテ・サンタンジェロ(サンタンジェロ橋)です。

実はイタリア滞在中の密かな目的として、この聖地巡りを結構していました。すでにファンの方はヴェネチアの時点でお気づきだったかと思いますが。笑

この橋はサンタンジェロ城とティベリーナ島を結ぶ歴史的な橋で、物語のクライマックスを象徴する場所として多くのファンの心を捉えています。

橋の上に立つと、古代ローマの風が頬を撫で、遠くにはサン・ピエトロ大聖堂の壮麗な姿が目に映りました。ジョジョの物語を思い浮かべながら歩くと、現実とフィクションが交錯する不思議な感覚に包まれます。歴史的な佇まいとアニメの世界観が絶妙に溶け合うこの場所で、作品の中のワンシーンが鮮明に蘇るのを感じました。

突然の悲劇:地下鉄での試練

観光を終え、ローマで美味しいパスタを楽しむために地下鉄に乗りました。

しかし、駅に到着しバックパックの中に長年愛用していたクロムハーツのポーチが消えていることに気づきました。その中には財布、パスポート、運転免許証、現金、クレジットカードなど、旅に必要なものすべてが入っていました。

↑この黒いレザーのポーチです。

その瞬間、頭が真っ白になり、「どうしよう」と心の中で繰り返しながらも、冷静に状況を整理しなければならないと自分に言い聞かせました。

ホテルでの相談と現実の壁

急いでホテルに戻り、フロントスタッフに事情を説明しました。

スタッフの方々は親身になって話を聞いてくださり、地下鉄でのスリ被害は珍しくないことを教えてくれました。数年前にも同じ場所でブラジル人観光客が被害に遭ったとのことで、事態の深刻さを改めて実感しました。

翌日、被害に遭った地下鉄駅に再び足を運びましたが、何の手がかりも見つからず、希望が薄れるばかりでした。再度ホテルで相談すると、警察に届け出ることを勧められ、スタッフが一緒に同行してくれることになりました。

警察署と日本大使館での手続き

警察署では被害届を提出し、証明写真を撮影。

その後、日本大使館で緊急パスポートの申請手続きを行いました。

この一連の手続きを通じて、普段はあまり意識しないパスポートの重要性をこれほどまでに痛感することはありませんでした。

大使館の職員の方々はとても親切で、手続きの間も安心感を与えてくださいました。

ただ、手続きには時間がかかり、2日間はローマに滞在しなければならない状況に。そんな中、気持ちは沈みがちになり、外出も控えめになりました。

初めて入った大使館。まさか自身がこの施設にお世話になるなんて。。。

現金なくなり、身分証明書もない。もちろんパスポートも。

おそらく、旅行者が想像できる最悪のバッドエンドのパターンの一つではないでしょうか。

静寂の2日間

パスポートの再発行を待つ間、ホテルの部屋で過ごしました。美しいローマの街並みが窓の外に広がっているにもかかわらず、心の中は静まり返っていました。

ホテル近くのレストランでローマ三代パスタの「アマトリチャーナ」をオーダー。

濃厚なソースと豚肉の脂身が、精神をえぐられた身体は拒絶。。。旅行で初めて残しました。。。

次の日はまた違うレストランで「カチョ・エ・ぺぺ」

これはなんとか食べきることができました。ローマ三代パスタ制覇をこんな形で叶えてしまったことに少し違和感が残りますが、まぁ良しとしましょう。

新たな一歩を踏み出す時。

2日後、無事に緊急パスポートを受け取りました。

よく見てみるとITALY発行の文字が。なんだかとてもスペシャルなパスポートをゲットした気分になり、落ち込むはずのところですが、気を取り直して、、再出発。

ここで旅を終え、帰国を選ぶこともできたはず(おそらく殆どの旅行者はその選択をします)ですが、私はその選択をしませんでした。

帰国することなく、チケットを取りました。

次なる目的地は南イタリア、ナポリです。この試練を乗り越え、新たな冒険に向かうことを決意しました。

**「すべての道はローマに通じる」**という言葉の意味を、今回の出来事を通じて深く実感しました。ローマでの試練と温かさ、これらの経験は私にとって忘れられないものとなりました。失ったものは大きいですが、それ以上に得たものも確かにありました。そして今、新たな一歩を踏み出します。

ということで、次回ナポリ編!!

お楽しみに。

この記事を書いた人

TAKASHI YAMANAKA
TAKASHI YAMANAKA代表取締役
1985.11.09 滋賀⇄東京⇄滋賀
最近気になるのはChatGPT OpenAi関連… 生成Aiにはどう頑張っても勝てないのでもう考えることを辞めましたw
▪趣味:旅行 ギター 読書 キャンプ 釣りとか…
7年前に始めたBLOGも600記事を超えました。
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この記事を書いた人

TAKASHI YAMANAKA

CEO

1985.11.09 滋賀⇄東京⇄滋賀
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