さて、エリック・クラプトンの新しいドキュメンタリー『Eric Clapton: Life In 12 Bars』が2018年のTV局Showtimeでの放映される。
内容は、ヤードバーズ時代から、ジョン・メイオール・ブルースブレイカーズ、クリーム、ブラインド・フェイス、そしてソロと、長年に渡るクラプトンのキャリアを記録。
また、彼の人生においてトラウマとなった幼少期、アルコールやドラッグへの依存、そして息子の死など、クラプトンの人生においてどん底だった時期に、いかに音楽が救いとなってきたかをも追及。
波乱に満ちた人生
エリック・クラプトンといえば、代表曲に「Layla」が上げられますが、以前にもBLOGで書いた彼の良き友人、ジョージ・ハリスンと当時婚姻関係にあり、「Layla」の歌やアルバムを作るきっかけとなったパティ・ボイドに対する彼の見境ない追い求め方は、その後に続いた他のどの、もしくは全てのソロ・アルバムよりもはるかに詳説されている。
ヘロイン中毒への転落、それからアルコール依存症、イーノック・パウエルの反移民の見解を支持するなどますます喧嘩腰になるステージ上での発言は、見せかけでも誤魔化したものでもなかった。
真っ赤に血まみれになった鼻で「これ全然効いてねえよ」と腹立たしげに不満を漏らしながら、エリック・クラプトンが汚いナイフの刃からヘロインを吸い込むシーンがある。これが華やかな方法で生きて行く方法だったかもしれないという考え方にとりわけ鮮明な反証だろう。
監督のザナックは、この映画を制作するにあたりクラプトンのことについて、こんなことを語っている。
これを削除して欲しいとか、変更して欲しいとか、ぼやかして欲しいなど、彼からは一度も頼まれたことはありませんでした。何ひとつも。そして、その事に私は非常に心を動かされました。なぜなら幾つかの部分は私ですら観るのが非常に辛いシーンがあるからです。まさに真実で本物の部分が。私が思い切って引き受けたのは、私たちにこの相互信頼があり、現実的なものになると思ったからです。こんなに現実的になるとは思ってもみませんでしたが。
僕は、これを見てまたクラプトンという人が好きになった。
なぜって、1991年、ニューヨークのマンション53階の窓から転落した彼の4歳の息子、コナーの悲劇の死はエリック・クラプトンをどん底に突き落とした。
どん底だった時代を乗り越えて
あまりにも悲劇的な事態に大変ショックを受け、クラプトンは自宅に引き篭もってしまった。彼が再びドラッグと酒の世界に舞い戻ってしまうのでのはないかと多くのファンが懸念したが、コナーに捧げる曲を作ることでその悲しみを乗り越えることに成功した。
そのことを書いた曲がアルバム「Unplugged」で誰もが一度は聴いたことのあるであろう「Tears in heaven」
このアルバムはおそらく、僕が最初に買ったクラプトンのアルバム。
中学一年でこのアルバムを聴いて、後にエリック・クラプトンがエレキがメチャウマだったことに気付くわけなんだけど(笑)
それからというもの、彼の息子の思い出に敬意を表し、彼は人生を生きることを決心し、再度12小節の転換が転がり始めるのだ。
この映画には、もちろんクラプトンの音源も使われているが、全体のサントラは、グスターボ・サンタオラヤが手がけている。
※2019年1月13日
日本語版の予告編がアップされたので追加します。
この記事を書いた人
- 1985.11.09 滋賀⇄東京⇄滋賀
最近気になるのはChatGPT OpenAi関連… 生成Aiにはどう頑張っても勝てないのでもう考えることを辞めましたw
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