黄金色の夜に輝くシャンゼリゼの奔流。凱旋門の頂上で、パリの美学に身を委ねる。

2025.12.26

パリ2日目。

初日の高揚感が少し落ち着き、肌に馴染んできたパリの空気を深く吸い込みながら、今日はこの街の「美意識の核心」へと足を踏み入れることにしました。

移動は、すっかり慣れたメトロ(地下鉄)で。

もはや、あの少し古びた匂いや、時に複雑な乗り換えさえも、パリという巨大な劇場の一部のように愛おしく感じ始めています。

効率的な移動手段ではないかもしれないけれど、この地下の血管を流れることで、自分もまたパリジャンの一員になれたような錯覚を覚えるのです。

石畳の迷宮と、極彩色の横断歩道。――マレ地区で見つけた「自由」の色

午前中は、感性の赴くままに街を散策しました。 向かったのは、歴史的な貴族の館と、最先端のブティックが混在するマレ地区周辺。 おしゃれなショップが軒を連ねる通りは、ただ歩いているだけで、ウィンドウ越しのディスプレイが次々と新しいインスピレーションを投げかけてきます。

ふと足元を見ると、石畳のグレーの世界に、鮮やかな虹が架かっていました。 レズビアン・ゲイ・ビ・セクシャル・トランスジェンダー(LGBT)のコミュニティを象徴する、レインボーカラーの横断歩道です。

重厚な歴史的建造物の間に、突如として現れる極彩色の主張。 さらに視線を上げれば、空中に浮かぶカラフルな傘のインスタレーションが、曇りがちなパリの空を可愛らしく彩っていました。

古いものを守りながら、新しい価値観や多様性を軽やかに受け入れる。その「自由」な精神こそが、パリが芸術の都であり続ける所以なのだと、この鮮やかな景色が教えてくれました。

その足で、ノートルダム大聖堂の周辺へ。 火災からの復興の最中にあるその姿は、傷つきながらも圧倒的な威厳を放っていました。

昼の光の中で見るその荘厳さと、夜、ライトアップされ闇に浮かび上がる幻想的な姿。 どちらも捨てがたく、結局、昼と夜、二度も足を運んでしまいました。変わらないものと、変わりゆくもの。その両方をこの目で見届けたかったのです。

130年の歴史を纏う。――JEANNE LANVINと、未来への試着

この日のハイライトは、フランス・ファッションの真髄に触れる時間でした。

訪れたのは、現存するフランス最古のクチュールメゾン、「LANVIN(ランバン)」。

創業者ジャンヌ・ランバンの歴史、彼女が娘のために服を作り始めたという愛の物語、そしてメゾンが守り続けてきたエレガンスの系譜。 スタッフの方から直接伺うその説明は、どんなビジネス書よりも深く、ブランドというものの本質を語りかけてきました。

そして、特別な体験が待っていました。 最新の2025年アーティストコラボレーション、そしてまだ世に出ていない2026年 Autumn/Winterコレクションを試着させていただくことに。

袖を通した瞬間、鳥肌が立ちました。 130年以上の歴史が織りなす重みと、未来を見据えた革新的なデザイン。その両方が、一枚の布地の中で完璧に融合している。

「服を着る」のではなく、「歴史と未来を同時に纏う」という感覚。 効率化されたファストファッションとは対極にある、時間と手間、そして情熱の結晶。 クリエイティブに携わる端くれとして、背筋が伸びるような、痺れるような時間でした。

鉄の貴婦人の頂から、光の洪水に溺れる夜。――エッフェル塔と凱旋門

陽が傾き始めた頃、再びノートルダム大聖堂へと足を進めました。

今度は見上げるだけでなく、その懐深くへと潜り込むために。 手元のパスを使い、歴史を刻む石段を一歩ずつ、屋上へと登っていきます。辿り着いたその場所で待っていたのは、パリが一年で最も美しく表情を変える「マジックアワー」の光景でした。

オレンジ色から深い紫へと溶けゆく空。聖なる場所の頂上から見渡すパリの街並みは、ちょうど夕暮れ時に重なり、建物一つひとつが黄金色の縁取りをされているようでした。

「この瞬間のために、自分はここまで歩いてきたのかもしれないな」 刻一刻と表情を変える空の色と、少しずつ街に灯り始めるオレンジ色の光。聖堂の頂で迎えたその夕暮れは、言葉を失うほどに神聖で、旅の疲れさえも優しく溶かしていくようでした。

その後、完全に夜の帳が降りた街を抜け、凱旋門へと向かいました。

夜の凱旋門は、昼間の勇壮さとはまた違う、冷徹なまでの美しさと圧倒的な存在感を放っています。屋上のテラスに降り立つと、そこには息を呑むような「光の洪水」が広がっていました。

凱旋門を中心に放射状に伸びる12本の通り。その中でも一際眩しく輝くシャンゼリゼ通りは、まるで星屑を散りばめた大河のように真っ直ぐに伸びています。

車のヘッドライトとテールランプが絶え間なく描き出す、白と赤の光の軌跡。 その煌びやかさと、街に流れる凛とした空気に触れていると、思わずあの有名な「オー・シャンゼリゼ」をSpotifyから流していました。パリが一望できるあの景色、そして最高な夜景……。

夕暮れの聖なる静寂から、夜の華やかな光の螺旋へ。 パリという街が持つ二つの顔を、全身で受け止めた2日目の締めくくり。

凱旋門の頂から見つめたあの光の川は、心に消えることのない黄金色の記憶として刻み込まれました。

この記事を書いた人

TAKASHI YAMANAKA
TAKASHI YAMANAKA代表取締役
1985.11.09 滋賀⇄東京⇄滋賀
最近気になるのはChatGPT OpenAi関連… 生成Aiにはどう頑張っても勝てないのでもう考えることを辞めましたw
▪趣味:旅行 ギター 読書 キャンプ 釣りとか…
9年前に始めたBLOGも750記事を超えました。
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TAKASHI YAMANAKA

CEO

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