フィレンツェから次なる目的地、永遠の都ローマへと向かいました。
トスカーナ地方の優雅な丘陵地帯を後にし、電車はゆっくりとラツィオ州の地平線へと向かいます。
道すがら、窓の外に広がる景色はどこか哀愁を漂わせ、イタリアの美しい田園風景がまるで映画の一場面のように続いていきます。
視界に現れたのはローマの街並み。何百年、いや何千年も前の歴史が、そのまま街の一部として息づいているような壮大さを感じました。
一歩足を踏み入れた瞬間、この都市が持つ圧倒的なスケールに心を奪われるのです。
カルボナーラ発祥の地で出会う一皿の魔法
ローマに着いてまず向かったのは、カルボナーラの発祥地として知られる名店。この地で、本場のカルボナーラを味わうという贅沢な目的を果たすべく、期待に胸を膨らませながら足を進めました。
到着したお店は、TONNARELLO こぢんまりとしていながらも温かみのある雰囲気。店の外にはオープン前から長蛇の列が。
地元の人々と観光客が混じり合い、賑わいの中に心地よいローマの日常が垣間見えます。
一時間ほど列に並び、ようやく外のテラス席に通してもらいました。
オーダーを済ませ、しばらくして運ばれてきたのは、輝くように美しいカルボナーラの一皿。
生クリームは一切使わず、卵黄とペコリーノ・ロマーノチーズ、パンチェッタ、そして黒コショウだけで仕上げられたその味わいは、シンプルながらも深い感動を与えてくれます。
卵黄の濃厚さ、ペコリーノの独特の塩気、パンチェッタの香ばしさが織り成すハーモニー。それは、この土地の歴史と文化が一皿に凝縮されたような味わいでした。
ラザニアの味わい
さらにここでいただいたのは、こちらもローマ名物、ラザニアでした。何層にも重ねられたパスタと濃厚なミートソース、そしてクリーミーなベシャメルソースが織り成す味わいは、食べるたびに幸せを感じさせます。
焼きたてのチーズが香ばしく、口の中で広がる豊かな風味。ラザニアを一口ごとに楽しみながら、旅の疲れが静かに癒されていくようでした。
世界遺産に包まれる街並み
食事を終えた後、ローマの街を歩き始めました。ここでは、一歩進むたびに歴史の重みを感じることができます。石畳の路地、古代ローマ時代の遺跡、そして現代の賑わいが見事に調和した風景。
街全体が世界遺産に登録されているローマは、どこを歩いても驚きの連続。
道端でアーティストがギターを奏でる音色、広場で語り合う老夫婦の姿、そしてカフェでくつろぐ人々の笑顔。すべてがこの街の豊かさを象徴しているようでした。
トレビの泉:願いを込めた一瞬
日が傾き、夕暮れ時の空がオレンジ色に染まり始めた頃、トレビの泉を目指しました。到着すると、そこには無数の観光客たちが集い、それぞれの願いを込めてコインを投げ入れていました。
泉の彫刻はライトアップされ、夕暮れの空の下で静かに輝いていました。バロック建築の見事な細工と、水の音が織り成す静謐な雰囲気。その美しさに圧倒されながら、私も一枚の硬貨を手に取り、後ろ向きに泉へと投げ入れました。
ローマに再び戻って来られますように。この街で感じた感動を再び味わえますように。そんな小さな願いを込めた瞬間、トレビの泉は私の中で印象深い記憶となりました。
ローマで感じたもの
ローマでの時間は、歴史の深さと、今を生きる人々の活気が見事に融合したものでした。
本場のカルボナーラに感動し、トレビの泉で願いを込め、ラザニアの温かさに癒された旅。この街が持つ「永遠の都」という呼び名の意味を、私は身をもって感じることができました。
旅はまだ続きますが、ローマが心に刻んでくれたものは永遠に消えることはありません。この街で見た光景、味わった料理、そして交わした人々の笑顔。そのすべてが、私の中で新たな物語となりました。
建築・デザイン、など本場イタリアをまじまじと感じた。そんな一日でした。
逆立ちしてもこの領域には敵わないな。。。と心底痛感させられた瞬間でした。
ローマ到着からあまりに刺激が強い一日となったので、この日は早めに宿につきました。
さて次回はローマの遺跡巡りと、トラウマにもなった人生最大のトラブルを綴っていいこうと思います。
この記事を書いた人
- 1985.11.09 滋賀⇄東京⇄滋賀
最近気になるのはChatGPT OpenAi関連… 生成Aiにはどう頑張っても勝てないのでもう考えることを辞めましたw
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