レバノンのベイルートを後にし、空路トルコ・アンタルヤを経由して、今回の目的地デンマークへと向かいました。
ベイルートの空港ではアラビアンジャスミンの香りに名残を惜しみながら、次なる空と風に身を委ねるような感覚で搭乗したことを、今でもはっきりと思い出します。
アンタルヤ空港に到着したのは夜でしたが、「WELCOME TO ANTALYA」のネオンが旅人たちを温かく迎え入れていました。
そこから北欧へ――。その静けさと秩序だった街並みに、胸がすっと洗われるような気持ちになりました。
バスの車窓から感じた、異文化と共通言語
デンマークの大地を走るバスの中では、国籍も言語も異なる方々とひととき同じ空間を共有し、それぞれの旅の意味を感じさせていただきました。
車内には英語、フランス語、ドイツ語とさまざまな言語が飛び交いながらも、通じ合う笑顔と会話のリズムがとても心地よく、自分も自然と肩の力が抜けていくのを感じました。
バスの窓から見える初夏のデンマークの景色は、どこまでも穏やかで、緑が広がり、風がやわらかく揺れていました。
この土地が大切に育んできた空気に、身を溶かすような時間でした。
オープニングセレモニーに込められた鼓動と誇り
会議の舞台であるヘアニングの街は、クラシカルで整った美しさと、現代的なデザインが溶け合う空間でした。
歴史ある石畳の街並みを歩くたびに、足元から自分の歩幅が丁寧になっていくような感覚が。
メイン会場でのオープニングセレモニーは圧巻でした。
世界各国から集まったリーダーたちが一堂に会し、それぞれの文化と誇りを背負って壇上に立つ様は、まるで未来のひとつの世界を見ているようでした。
拍手が鳴り止まず、国歌が響き、ステージに立つひとり一人が、強い意志を携えておられました。自分自身もその空間に立たせていただいていることに、静かな誇りを感じた次第です。
デンマークのもてなし、色と文化に包まれる夜
レセプションの会場では、カラフルで多様な民族衣装や国旗モチーフの服に身を包んだ各国の参加者が集い、乾杯のグラスが何度も交わされていました。
特に印象的だったのは、赤と白のデンマーク国旗柄のスーツを着た現地の代表の方。そのユーモアと大胆さに、空気がぱっと明るくなったのを覚えています。
自分も日本代表として、ネクタイに桜のバッジをつけて参加させていただきました。各国の料理が並ぶテーブルを囲みながら、カールスバーグのビールとともに交わす「Skål!(乾杯)」の声。
そのひとつ一つが、世界をもっと近づけているようでした。
BoConceptのフィロソフィーを味わう贅沢な時間
その夜、北欧を代表する家具ブランド「BoConcept」様より、特別なディナーにご招待いただきました。日本代表だけのプライベートディナーで、着席するとそこには自身のネームカードが用意されておりました。
シェフが創り出す一皿一皿は、美しく構成された空間そのもの。
まるで家具のディテールを見るかのように、繊細でありながらしっかりとした主張が込められていました。
BoConceptの方からは、ブランドが掲げる哲学や、“暮らしの中の余白”という思想についてのお話を伺うことができました。
それは単なるインテリアではなく、「人の生活を整えるデザイン」であるということ。その考え方は、自分がWebデザインで大切にしている部分と深く通じており、感銘を受けた時間でしたね。
ホテルのサウナと、デンマークの名ビールに癒されて
さて、宿泊したホテルにはサウナが併設されており、(さすが北欧!)日々の会議や移動の疲れを癒す場として毎晩利用しました。笑
熱気に包まれ、心も身体も“リセット”されていくような感覚は、日本の温泉文化にも通じる安らぎを感じさせてくれます。
そして、その後にいただくキンと冷えたカールスバーグの味。笑
デンマークが生んだこの名ビールを、発祥の地で味わえるという贅沢。
五臓六腑に染み渡るとはまさにこのことかと、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
世界をつなぐ会議は、次へのステージの扉となる
今回のヨーロッパエリア会議は、形式上は「国際会議」ではありますが、自分にとっては“思想の祝祭”であり、“学びと出会いの舞台”でした。
国境を越え、文化を超え、言葉を超えて、「ひとつの未来」に向かう仲間たちと過ごせたこと。それが何よりの宝物です。
そしてなんと、昨年フィンランドで3ショットを撮ったお二人と偶然遭遇。笑
しかも服装まで一緒です。
次回はいよいよデンマークのエリア会議のフィナーレに向かう記事になります。
この記事を書いた人

- 代表取締役
- 1985.11.09 滋賀⇄東京⇄滋賀
最近気になるのはChatGPT OpenAi関連… 生成Aiにはどう頑張っても勝てないのでもう考えることを辞めましたw
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