2025年1月15日、アメリカから帰国しました。
3週間にわたる旅のあいだ、カリフォルニアを中心に各地を巡り、目に映る景色や空気感を肌で感じながら歩いてきました。
ただ、帰国してから1月20日ニュースやSNSを通して「再びトランプ政権が始まる」瞬間を報道で見たとき、旅の中で感じていた違和感のようなものが、静かに輪郭を持ち始めました。
あの風景、あの空気感。今あらためて思えば、それはまさに“変化の兆し”だったのかもしれません。
路上のテントが語っていたもの
ロサンゼルスやサンフランシスコで目にしたホームレスの方々の姿。テントで生活し、道ばたで座り込む人々の姿が、都市のいたるところにありました。
一方で、観光地として賑わっているエリアでは、笑顔で写真を撮る人々が行き交っていました。このコントラストは、旅の最中ずっと心に残っていました。
帰国後、ニュースではトランプ大統領が再び政権に返り咲いたと報じられており、その支持層の多くは「アメリカの再起」を強く信じているという声もありました。
ただ現地で接した人々の空気は、期待だけでなく、確かな“分断”を抱えているように感じました。支持と反対。希望と諦め。両方の声が、同時に存在していたのが現実だったと思います。
物価上昇と生活の現実
旅の中で体感した物価の高さは、帰国後にさらに意味を持ち始めました。パンケーキとコーヒーで20ドル、ガソリンは1ガロン5ドルを超える地域もあり、外食をすればランチですら30ドルに届くような価格帯でした。
そして今、ニュースではトランプ政権の再開により関税政策が見直され、海外製品への輸入コストが上昇するのではないかという懸念が報じられています。これにより、さらに物価が上昇する可能性が指摘されており、中間層や低所得層の暮らしに直接影響が及ぶかもしれません。
人々の暮らしはすでに苦しく、その中でさらに日々の出費が膨らんでいく。そのような現実に直面しているように感じました。
国境を越えてわかった空気の変化
ティファナからカリフォルニア州に戻る際、国境を越えるまでに1時間半以上を要しました。パスポートチェックは厳格で、警備の目は鋭く張り詰めていました。
その時は「アメリカは常にこうなのだろう」と思っていましたが、帰国後のニュースで「移民政策の強化」や「再び国境の壁建設が議論されている」といった報道を目にし、国境の緊張感が政策としても再び高まっていることを実感しました。
旅の中で経験した国境越えは、ただの移動ではなく、アメリカの“姿勢”を象徴する瞬間だったのかもしれません。
株価の下落と経済の不安定さ
トランプ政権下で株価が一時上昇するのではという期待感もあったようですが、実際には2025年初頭から米国株は大きく下落傾向にあります。特にハイテク系やスタートアップ関連株が軒並み下がっているとの報道があり、旅の途中でもその話題は出ていました。
レジで会話した地元の方が「もう株は売ったよ、下がりすぎて何もできない」と話していたのを思い出します。
表面的には「トランプ=経済回復」という印象を持っている方も多いようですが、実態は楽観視できる状況ではありません。むしろ不安が先行しているように感じました。
それでも、アメリカには希望を見出したい
さまざまな課題を抱えながらも、アメリカには変わり続ける力があると思います。タイダイ染めの店で出会った店主も、サンフランシスコで語り合った若者も、自分の言葉で何かを変えようとしていました。
トランプ政権の再登場が、果たしてこの国にとってどのような意味を持つのかは、まだ見えない部分も多いです。
ただ一つだけ確かなのは、「分断されながらも、前を向こうとしている人々の姿」が、この国のあちこちにあったことでした。
来月5月、約半年ぶりにアメリカを訪れるとき、自分はもう一度問いかけたいと思っています。
この国はどこへ向かうのか、そして自分は何を見たいのか。
この記事を書いた人

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