サンフランシスコの旅を締めくくるように、シリコンバレーを後にしました。
アップルとグーグルという世界を牽引する巨人たちの本拠地に足を運び、自分の中の“未来”と“創造”を刺激される体験でした。その熱も冷めやらぬまま、車は南東へと向かい始めます。
次なる目的地は、新年を迎えるネバダ州ラスベガス。
長距離運転に備えて、最初に立ち寄ったのはファストフードチェーン「ウェンディーズ」。
ブリトーとコーヒーの香ばしい香りが、朝のけだるさを振り払ってくれました。
車内に漂う紙袋のにおいと朝陽のぬくもりが、まるで子どもの頃の遠足のように心を弾ませます。小さな朝のひとときが、これから始まる壮大な旅の第一歩になりました。
カップラーメンで迎える「年越しの儀」
昼食は旅の途中で立ち寄った休憩スポットにて。
持参していた「ラ王 × 挑楽」コラボのカップラーメンにお湯を注ぎ、湯気が立ちのぼるまでの数分間を静かに待ちました。
アメリカ自然の中でいただくインスタント麺は、どんなご馳走よりも“特別”に感じられました。
年越しそば代わりのラーメンで20代前半、よく渋谷のこの中華屋に足を運んでいたことを振り返りながら、2024年を静かに見送り、心に残る“年末の儀式”となりました。
どこまでも続く一本道、その先にあるもの
車を進めるごとに、景色は都市の喧騒から無音の世界へと変わっていきます。
目の前に続くのは、限りなくまっすぐに伸びたアスファルトの一本の線。道の両脇には乾いた大地が広がり、何も語らない山々がただ黙って見つめてくるようでした。
この道を走ることでしか出会えない“孤独”と“解放感”。旅人の心を洗うような一本道に、しばし言葉を失いました。
ポツンと現れる退廃の記憶たち
砂漠の真ん中で突然姿を現した古びたトラック。
車体は赤く錆びつき、もう何年も動いていない様子でした。それでも、どこか誇らしげに佇む姿には、かつての働き者の記憶が染みついているようでした。
こうした忘れ去られたものたちに、旅の途中で出会うたび、時間の重みを感じずにはいられません。物言わぬ遺物が語りかけてくる、そんな瞬間でした。
デスバレー——静寂の中に息づく力
やがてたどり着いたデスバレー国立公園。
気温は穏やかでも、その名に反して風景は厳しく、そして美しいものでした。広がる砂丘、切り立つ谷、砂嵐のような静けさ。
標識に「Sand Trap」と記されたエリアでは、風に刻まれた模様が砂に踊っていました。大自然の静かな力強さに、人の小ささを再確認させられる場所でもありました。
オレンジの空が誘う、最後のドライブ
陽が傾くにつれ、空はしだいに茜色から琥珀色へと染まりはじめました。
高速道路を走りながら見るその夕暮れは、まさに「一日が終わる」ということの象徴のようでした。車のライトが点り、旅人たちはそれぞれの目的地へと急ぎます。2024年最後の陽を背に受けながら、自分の内側でなにかがそっと閉じていく、そんな感覚に包まれました。
そしてラスベガスへ—光の始まりを告げる場所
夜の帳が降りる頃、ネバダ州ラスベガスにたどり着きました。煌々と輝く街の灯りが、自分を「おかえり」と迎えてくれているようでした。砂漠を越えた先にあるこの光は、まさに希望の象徴。
喧騒と歓声の中で、明けてゆく2024年がすぐそこに見えてきます。静と動、孤独と熱狂。その両方をこの一日に詰め込んだような、忘れがたい日になりました。
この記事を書いた人

- 代表取締役
- 1985.11.09 滋賀⇄東京⇄滋賀
最近気になるのはChatGPT OpenAi関連… 生成Aiにはどう頑張っても勝てないのでもう考えることを辞めましたw
▪趣味:旅行 ギター 読書 キャンプ 釣りとか…
9年前に始めたBLOGも750記事を超えました。
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